2次関数のグラフ
()の形で表される関数を2次関数といいます。そのグラフは放物線で、 なら下に凸(谷の形)、 なら上に凸(山の形)になります。放物線には対称の軸(軸)があり、軸とグラフの交点を頂点といいます。グラフをかくうえで最も大事な情報が、この頂点と軸です。
「 軸方向に 移動すると が に置き換わる」のは、符号が逆に見えて戸惑うところです。移動後のグラフ上の点 を だけ戻した点 が元のグラフ の上にある、と考えると が出てきて納得できます。
一般形 は、そのままでは頂点が読み取れません。そこで、 を含む項を の形にまとめる変形(平方完成)をして基本形に直します。
平方完成はこの章のすべての話題(最大・最小、方程式、不等式)の土台になる計算です。展開して元の式に戻るか、必ず検算する習慣をつけましょう。
2次関数の最大・最小
2次関数の値がいちばん大きく(小さく)なるのはどこか——グラフをかけば一目でわかります。下に凸のグラフは頂点で最小になり、いくらでも大きくなるので最大値はありません。上に凸ならその逆です。
定義域が のように制限されると話が変わります。最大・最小の候補は「頂点」と「定義域の両端」だけです。グラフの使う部分だけを太くなぞるイメージで、軸が定義域の中にあるか外にあるかを確認しながら読み取ります。
場合分け問題は、3通り(または2通り)それぞれの状況でグラフの略図をかくのが鉄則です。図をかけば「どこで最小になるか」は迷いません。
2次方程式
()の形の方程式を2次方程式といいます。因数分解できるときは の形にして解きますが、因数分解が見つからないときは解の公式を使います。
2次方程式は、グラフと結びつけると見通しがよくなります。 の実数解は、放物線 と 軸()の共有点の 座標そのものです。
2次不等式
のような不等式が2次不等式です。解き方の本質はただ1つ、「グラフをかいて、 軸より下(または上)にある部分の の範囲を読む」ことです。式変形だけで解こうとせず、必ず放物線の絵を思い浮かべましょう。
の係数が負のときは、両辺に を掛けて(不等号の向きが変わります)係数を正に直してから解くと、パターンが1つで済みミスが減ります。
判別式 で 軸と共有点をもたない場合にも注意しましょう。たとえば は、 でグラフ全体が 軸の上にあるので、解はすべての実数です。逆に の解はありません。
このように、2次不等式や「解の存在条件」の問題は、条件をグラフの形(凸の向き・ 軸との共有点・軸の位置・端点の符号)に翻訳するのが定石です。式だけを見ずに、図に語らせましょう。