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数学I1

数と式

高校数学の土台となる単元。整式の展開・因数分解、実数と平方根、1次不等式を学びます。

整式の整理と展開

3x25x+13x^2 - 5x + 1 のように、文字と数の積(単項式)を足し合わせた式を整式といいます。文字の部分が同じ項(同類項)はまとめて整理します。整式どうしの積は、分配法則を使ってすべての項を掛け合わせることで展開できます。

乗法公式

(a+b)2=a2+2ab+b2(a+b)^2 = a^2 + 2ab + b^2

(ab)2=a22ab+b2(a-b)^2 = a^2 - 2ab + b^2

(a+b)(ab)=a2b2(a+b)(a-b) = a^2 - b^2

(x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab(x+a)(x+b) = x^2 + (a+b)x + ab

(ax+b)(cx+d)=acx2+(ad+bc)x+bd(ax+b)(cx+d) = acx^2 + (ad+bc)x + bd

3乗の公式も数学IIで頻出なので、いまのうちに覚えておくと得です。

(a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3(a+b)^3 = a^3 + 3a^2b + 3ab^2 + b^3
(a+b)(a2ab+b2)=a3+b3(a+b)(a^2-ab+b^2) = a^3 + b^3

例題 1

(2x+3)(2x3)(2x+3)(2x-3)(x+2)(x+5)(x+2)(x+5) を展開せよ。

解き方

和と差の積の公式 (a+b)(ab)=a2b2(a+b)(a-b)=a^2-b^2

(2x+3)(2x3)=(2x)232=4x29(2x+3)(2x-3) = (2x)^2 - 3^2 = 4x^2 - 9

(x+a)(x+b)(x+a)(x+b) 型の公式で、a+b=7a+b=7ab=10ab=10 だから

(x+2)(x+5)=x2+7x+10(x+2)(x+5) = x^2 + 7x + 10

複雑な式は、共通のかたまりを1つの文字とみなす(おき換える)と見通しがよくなります。たとえば (a+b+c)2(a+b+c)^2a+b=Xa+b=X とおけば (X+c)2=X2+2cX+c2(X+c)^2 = X^2 + 2cX + c^2 と計算できて、

(a+b+c)2=a2+b2+c2+2ab+2bc+2ca(a+b+c)^2 = a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2ca

が得られます。

因数分解

因数分解は展開の逆の操作で、整式をいくつかの整式の積の形に直すことです。方程式や不等式を解く場面で何度も使う、高校数学で最重要の計算技術です。

因数分解の手順

1. まず共通因数をくくり出す
2. 公式(a2b2=(a+b)(ab)a^2-b^2=(a+b)(a-b) など)が使えないか確認する
3. acx2+(ad+bc)x+bdacx^2+(ad+bc)x+bd 型は「たすき掛け」を使う
4. 文字が複数あるときは、最も次数の低い文字について整理する

例題 2(たすき掛け)

3x2+7x+23x^2 + 7x + 2 を因数分解せよ。

解き方

3x23x^23x×x3x \times x、定数項 221×21 \times 2 に分けて、たすき掛けで xx の係数 77 を作れる組合せを探します。

3×2+1×1=73 \times 2 + 1 \times 1 = 7 となる組合せが見つかるので

3x2+7x+2=(3x+1)(x+2)3x^2 + 7x + 2 = (3x + 1)(x + 2)

展開して元に戻るか必ず検算しましょう。

例題 3(次数の低い文字で整理)

x2+xy+2x+y+1x^2 + xy + 2x + y + 1 を因数分解せよ。

解き方

xx については2次、yy については1次なので、次数の低い yy について整理します。

x2+xy+2x+y+1=y(x+1)+(x2+2x+1)x^2 + xy + 2x + y + 1 = y(x+1) + (x^2 + 2x + 1)

x2+2x+1=(x+1)2x^2+2x+1 = (x+1)^2 だから、共通因数 x+1x+1 が現れて

y(x+1)+(x+1)2=(x+1)(x+y+1)y(x+1) + (x+1)^2 = (x+1)(x+y+1)

実数・平方根・絶対値

実数は、23\dfrac{2}{3} のように分数で表せる有理数と、2\sqrt{2}π\pi のように表せない無理数に分けられます。有理数を小数で表すと、有限小数か循環小数になります。

平方根の計算規則

a>0a>0b>0b>0 のとき

ab=ab\sqrt{a}\sqrt{b} = \sqrt{ab}ab=ab\dfrac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\dfrac{a}{b}}a2b=ab\sqrt{a^2 b} = a\sqrt{b}

また、どんな実数 aa でも a2=a\sqrt{a^2} = |a|(絶対値がつくことに注意!)

分母に根号があるときは、分母を有理化します。分母が a+b\sqrt{a}+\sqrt{b} の形なら、ab\sqrt{a}-\sqrt{b} を分母分子に掛けると、(a+b)(ab)=ab(\sqrt{a}+\sqrt{b})(\sqrt{a}-\sqrt{b}) = a - b で根号が消えます。

例題 4(有理化)

13+2\dfrac{1}{\sqrt{3}+\sqrt{2}} の分母を有理化せよ。

解き方

分母分子に 32\sqrt{3}-\sqrt{2} を掛けます。

13+2=32(3+2)(32)=3232=32\frac{1}{\sqrt{3}+\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{3}-\sqrt{2}}{(\sqrt{3}+\sqrt{2})(\sqrt{3}-\sqrt{2})} = \frac{\sqrt{3}-\sqrt{2}}{3-2} = \sqrt{3}-\sqrt{2}

絶対値

a|a| は数直線上での原点からの距離を表します。

a0a \ge 0 のとき a=a|a| = aa<0a < 0 のとき a=a|a| = -a

絶対値を含む式は、中身の符号で場合分けして外すのが基本です。

1次不等式

不等式は、両辺に同じ数を足しても引いても不等号の向きは変わりません。両辺に正の数を掛けても向きは変わりませんが、負の数を掛ける(割る)と不等号の向きが逆になります。ここが方程式との最大の違いで、いちばんミスが出るポイントです。

例題 5

不等式 52x<115 - 2x < 11 を解け。

解き方

55 を右辺に移項して

2x<6-2x < 6

両辺を 2-2 で割ります。負の数で割るので不等号の向きが逆になり

x>3x > -3

連立不等式は、それぞれの不等式を解いて、数直線上で共通範囲を求めます。「AA かつ BB」なので、両方を満たす部分だけが答えです。

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