三角比の定義
直角三角形は、1つの鋭角の大きさを決めると形が決まります(相似になる)。つまり、角度が同じなら辺の長さの「比」はいつも同じです。この比に名前をつけたものが三角比です。角度から辺の比が分かる、というのが三角比の最大のご利益で、直接測れない高さや距離を計算で求められるようになります。
・・ の三角比は、三角定規の2種類の直角三角形(辺の比 と )から求められます。テストでは瞬時に出せるように、必ず覚えましょう。
三角比の拡張(0°から180°まで)
三角形の内角には より大きい角(鈍角)もあるので、三角比を から まで使えるように定義を拡張します。座標平面で、原点 を中心とする半径 の半円を考え、 軸の正の向きから角 だけ回った半円上の点を とします。
鈍角の三角比は、 の公式で鋭角の三角比に直せます。たとえば
のように、「 はそのまま、 と はマイナスがつく」と覚えましょう。
正弦定理と余弦定理
ここからは直角三角形に限らず、一般の三角形の辺と角の関係を調べます。三角形 で、頂点 、、 の対辺の長さをそれぞれ 、、 と表すのが約束です。主役となる定理は2つ、正弦定理と余弦定理です。
どちらの定理を使うか迷ったら、「分かっている情報」で判断します。角の情報が多い(2角1辺、外接円)なら正弦定理、辺の情報が多い(2辺夾角、3辺)なら余弦定理、が目安です。
図形の計量(面積・内接円・空間図形)
三角形の面積は「底辺 × 高さ ÷ 2」で求めますが、高さの代わりに角度が分かっているときは、 を使って高さを表すことができます。2辺 、 とその間の角 が分かれば、高さは となるからです。
三角比は空間図形にも応用できます。コツは、空間のまま考えず、「直角三角形や、余弦定理が使える三角形を含む平面を取り出す」ことです。立体の高さは、頂点から底面に下ろした垂線を1辺とする直角三角形で捉えます。