数学I 図形と計量
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
∠C=90∘、BC=3、CA=4 の直角三角形 ABC について、sinA、cosA、tanA の値を求めよ。
答え
sinA=53、 cosA=54、 tanA=43
解説
まず三平方の定理で斜辺 AB を求めます。
AB>0 だから AB=5 です。
角 A から見ると、対辺は BC=3、隣辺は CA=4、斜辺は AB=5 なので、定義より
「どの角から見た三角比か」で対辺・隣辺が入れかわります。図をかいて、角 A の位置を確認してから読み取るのがミスを防ぐコツです。
次の値を求めよ。
(1) sin120∘
(2) cos135∘
(3) tan150∘
答え
(1) 23
(2) −22
(3) −33
解説
180∘−θ の公式(sin はそのまま、cos・tan は符号が変わる)で鋭角に直します。
(1) 120∘=180∘−60∘ なので
(2) 135∘=180∘−45∘ なので
(3) 150∘=180∘−30∘ なので
鈍角では sin だけが正で、cos と tan は必ず負になります。答えを書いたら符号だけでも見直しましょう。
0∘<θ<90∘ で sinθ=31 のとき、cosθ と tanθ の値を求めよ。
答え
cosθ=322、 tanθ=42
解説
相互関係 sin2θ+cos2θ=1 を使います。
θ は鋭角で cosθ>0 だから
次に tanθ=cosθsinθ より
最後の変形は分母の有理化です。cos2θ から cosθ を出すとき、角の範囲を見て符号を決めることを忘れないようにしましょう。
三角形 ABC において、a=6、A=60∘、B=45∘ のとき、外接円の半径 R と辺 b を求めよ。
答え
R=23、 b=26
解説
外接円の半径がからむので正弦定理 sinAa=2R を使います。
よって
次に b も正弦定理 b=2RsinB で求めます。
sinAa=2R をひとつ計算しておくと、残りの辺は「2R×sin(対角)」ですぐ出せます。
三角形 ABC において、b=2、c=3、A=60∘ のとき、a を求めよ。
答え
a=7
解説
2辺とその間の角が分かっているので余弦定理を使います。
に値を代入して
a>0 だから
余弦定理は「−2bccosA」の符号ミスが最も多い定理です。cosA が正のとき引き算、負のとき結果的に足し算になる、と意識して検算しましょう。
0∘≤θ≤180∘ で cosθ=−41 のとき、sinθ と tanθ の値を求めよ。
答え
sinθ=415、 tanθ=−15
解説
相互関係 sin2θ+cos2θ=1 より
0∘≤θ≤180∘ の範囲では sinθ≥0 だから
次に tanθ=cosθsinθ より
0∘ から 180∘ の範囲では sinθ は場合分け不要で常に 0 以上です(ここが cos との違い)。cosθ<0 なので tanθ も負になる、と符号の整合性を確認しましょう。
三角形 ABC において、a=7、b=5、c=3 のとき、A を求めよ。
答え
A=120∘
解説
3辺が分かっているので、余弦定理を角を求める形で使います。
0∘<A<180∘ だから
最大の辺 a=7 の対角なので、A が最大角です。分子 b2+c2−a2 が負になった時点で「鈍角だ」と分かるので、答えが鋭角になっていたら計算ミスを疑えます。
三角形 ABC において、b=8、c=5、A=60∘ とする。
(1) 面積 S を求めよ。
(2) a を求めよ。
(3) 内接円の半径 r を求めよ。
答え
(1) S=103
(2) a=7
(3) r=3
解説
(1) 2辺とその間の角が分かっているので、面積の公式を使います。
(2) 余弦定理より
a>0 だから a=7 です。
(3) 内接円の半径は S=21r(a+b+c) を使います。
よって
「面積 → 第3の辺 → 内接円の半径」という流れは定期テスト・入試の超頻出パターンです。内接円の公式は3辺すべてが必要なので、先に a を求めておくのがポイントです。
0∘≤θ≤180∘ で sinθ+cosθ=21 のとき、sinθcosθ と sinθ−cosθ の値を求めよ。
答え
sinθcosθ=−83、 sinθ−cosθ=27
解説
sinθ+cosθ の値から積を出すときは、両辺を2乗するのが定石です。
これが (21)2=41 に等しいので
次に sinθ−cosθ も2乗して考えます。
ここで符号を決めます。0∘≤θ≤180∘ では sinθ≥0 であり、sinθcosθ<0 から cosθ<0 です。したがって sinθ−cosθ>0 となり
2乗して根号を外すときの符号決定が最大の山場です。「積が負 → cosθ が負 → 差は正」という論理を答案にきちんと書きましょう。
水平な地面に塔が垂直に立っている。地点 A から塔の先端を見上げた仰角は 30∘ であった。A から塔に向かって 100 m 進んだ地点 B で見上げると、仰角は 45∘ であった。塔の高さを求めよ。
答え
(503+50) m(約 136.6 m)
解説
塔の高さを h m、塔の根もとを H とし、BH=x m とおきます。A、B、H は一直線上にあり、AH=x+100 です。
直角三角形の tan で2つの式を立てます。地点 B から
よって h=x です。地点 A から
よって 3h=x+100 です。
h=x を代入すると
分母を有理化します。分母分子に 3+1 を掛けて
塔の高さは (503+50) m、3≈1.73 とすると約 136.6 m です。測量の問題は「未知数をおいて tan の式を2本立てる」のが定石です。図をかいて AH=x+100 の関係を正しくつかみましょう。
三角形 ABC において、A=45∘、B=60∘、a=2 のとき、b と外接円の半径 R を求めよ。また C の大きさを求めよ。
答え
b=3、 R=1、 C=75∘
解説
2角と1辺が分かっているので正弦定理を使います。
より
外接円の半径は sinAa=2R より
よって R=1 です。
C は三角形の内角の和が 180∘ であることから
正弦定理の計算は「分数の分母に分数」が出てきて煩雑になりがちです。逆数の掛け算に直して、丁寧に約分しましょう。
円に内接する四角形 ABCD において、AB=2、BC=1、CD=2、DA=3 とする。
(1) cosA の値を求めよ。
(2) 対角線 BD の長さを求めよ。
(3) 四角形 ABCD の面積 S を求めよ。
答え
(1) cosA=21(A=60∘)
(2) BD=7
(3) S=23
解説
円に内接する四角形では、向かい合う角の和が 180∘ です。つまり C=180∘−A なので cosC=−cosA が成り立ちます。これを利用して、対角線 BD を2通りに表すのが定石です。
(1) 三角形 ABD で余弦定理を使うと
三角形 CBD で余弦定理を使うと、cosC=−cosA だから
2つの式は同じ BD2 を表すので
よって A=60∘ です。
(2) cosA=21 を代入して
BD>0 だから BD=7 です。
(3) 四角形を対角線 BD で三角形 ABD と三角形 CBD に分けます。A=60∘、C=120∘ なので
「対角線を2通りの余弦定理で表して等式を作る」「向かい合う角の和が 180∘」という2点がこのタイプの問題のすべてです。sin120∘=sin60∘ となること(sin は補角で値が変わらない)も確認しておきましょう。
三角形 ABC において、sinA:sinB:sinC=7:5:3 であり、周の長さが 30 である。
(1) 3辺 a、b、c の長さを求めよ。
(2) 最大の角の大きさを求めよ。
(3) 面積 S と外接円の半径 R を求めよ。
答え
(1) a=14、b=10、c=6
(2) A=120∘
(3) S=153、 R=3143
解説
(1) 正弦定理 a=2RsinA、b=2RsinB、c=2RsinC より、辺の比は sin の比に等しくなります。
そこで a=7k、b=5k、c=3k(k>0)とおくと、周の長さが 30 だから
よって k=2 となり、a=14、b=10、c=6 です。
(2) 最大の角は最大の辺 a=14 の対角 A です。余弦定理より
0∘<A<180∘ だから A=120∘ です。
(3) 面積は A をはさむ2辺 b、c を使って
外接円の半径は正弦定理より
よって
「sin の比 = 辺の比」への言いかえが第一歩です。比の問題では k とおいて具体的な長さに直すと、あとは通常の計算に持ち込めます。
1辺の長さが 6 の正四面体 ABCD について、次を求めよ。
(1) 頂点 A から底面 BCD に下ろした垂線 AH の長さ
(2) 正四面体 ABCD の体積 V
(3) 辺 AB と底面 BCD のなす角を θ とするときの cosθ の値
答え
(1) AH=26
(2) V=182
(3) cosθ=33
解説
(1) 正四面体では、頂点 A から底面に下ろした垂線の足 H は正三角形 BCD の外心(重心)に一致します。まず BH、すなわち正三角形 BCD の外接円の半径を正弦定理で求めます。
直角三角形 ABH(∠AHB=90∘)で三平方の定理を使うと
AH>0 だから
(2) 底面の正三角形 BCD の面積は、面積の公式より
体積は「底面積 × 高さ ÷ 3」なので
(3) 辺 AB と底面のなす角は、AB と、その底面への正射影 HB とのなす角、つまり ∠ABH です。直角三角形 ABH で
空間図形は「垂線の足の位置を確定 → 直角三角形を含む平面を取り出す」の2段階で平面の問題に直すのが定石です。直線と平面のなす角は「直線と、その正射影のなす角」であることも確認しておきましょう。