微分係数と導関数
関数 で、 が から まで変化するときの変化の割合
を平均変化率といいます。これはグラフ上の2点を結ぶ直線の傾きです。ここで を に限りなく近づけると、2点を結ぶ直線は点 での接線に近づいていきます。この「限りなく近づける」操作が極限で、 のときの平均変化率の極限値を、 における微分係数といいます。
をいろいろな値に動かすと、微分係数 は の関数とみなせます。これを導関数といい、 と書きます。導関数を求めることを「微分する」といいます。定義から計算すると、たとえば なら
となります。同じように計算すると、次の基本公式が得られます。
接線の方程式と関数の増減・極値
微分係数 が接線の傾きを表すことを使うと、接線の方程式が書けます。「傾き で点 を通る直線は 」という直線の式に当てはめるだけです。
次に、導関数の符号とグラフの形の関係を見ます。接線の傾き が正の区間ではグラフは右上がり、負の区間では右下がりです。つまり、 の符号を調べれば、グラフの増減がわかります。
最大・最小と方程式・不等式への応用
区間が制限された関数の最大値・最小値を求めるときは、増減表を作り、極値と区間の端の値をすべて比べます。極大値が最大値になるとは限らず、端の値の方が大きいこともあるので、必ず全部の候補を書き出して比較しましょう。
不等式の証明にも微分が使えます。たとえば「 のとき 」を示すには、区間 での の最小値を求めて、それが 以上であることを示せば十分です。「(左辺)−(右辺)を1つの関数とみなして最小値を調べる」のが定石です。
不定積分と定積分
微分すると になる関数、つまり を満たす を、 の不定積分(原始関数)といい、 と書きます。定数を微分すると になるので、不定積分には積分定数 がつきます。積分は微分の逆の操作です。
定積分と面積
定積分の最大の応用が面積の計算です。区間 で のとき、曲線 と 軸、直線 、 で囲まれた部分の面積 は
です。 の区間では、定積分の値が負になるので、マイナスをつけて とします。