数学II 微分と積分
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
関数 f(x)=2x3−3x2+4x−1 について、次を求めよ。
(1) 導関数 f′(x)
(2) 微分係数 f′(1)
答え
(1) f′(x)=6x2−6x+4
(2) f′(1)=4
解説
(1) 公式 (xn)′=nxn−1 を各項に使います。定数 −1 の微分は 0 です。
(2) f′(x) に x=1 を代入します。
微分係数は「導関数を求めてから代入」が基本の手順です。係数の掛け忘れ(2x3 の微分を 3x2 としてしまうミス)に注意しましょう。
微分係数の定義にしたがって、f(x)=x2 の x=3 における微分係数 f′(3) を求めよ。
答え
f′(3)=6
解説
定義 f′(3)=h→0limhf(3+h)−f(3) を使います。
これを h で割ると
h→0 とすると
公式 (x2)′=2x から f′(3)=2⋅3=6 となることと一致します。定義の計算では「分子を展開 → h でくくって約分 → h→0」の流れを覚えておきましょう。
曲線 y=x2+1 上の x=1 の点における接線の方程式を求めよ。
答え
y=2x
解説
接線の公式 y=f′(a)(x−a)+f(a) を使います。f(x)=x2+1 とおくと、まず接点の座標は
より (1,2)。次に接線の傾きは、f′(x)=2x から
よって接線は、傾き 2 で点 (1,2) を通る直線なので
接線の問題は「接点の y 座標」と「傾き f′(a)」の2つを求めれば必ず解けます。求めた直線に x=1 を代入して y=2 となり、確かに接点を通ることを検算しましょう。
不定積分 ∫(3x2−4x+5)dx を求めよ。
答え
x3−2x2+5x+C(C は積分定数)
解説
公式 ∫xndx=n+11xn+1+C を各項に使います。
検算として答えを微分すると
となり、元の式に戻るので正しいです。不定積分では積分定数 C の書き忘れが最も多い減点ポイントです。
定積分 ∫13(2x+1)dx を求めよ。
答え
10
解説
まず不定積分(の1つ)を求めます。2x+1 の不定積分は x2+x です(定積分では積分定数は不要)。
上端 x=3 と下端 x=1 の値を代入して引きます。
「(上端の値)−(下端の値)」の順番を逆にしないこと、下端の値にはかっこをつけて代入することがミスを防ぐコツです。
関数 f(x)=x3−6x2+9x+1 の極値を求めよ。
答え
x=1 で極大値 5、x=3 で極小値 1
解説
まず微分して、f′(x)=0 となる x を求めます。
f′(x)=0 となるのは x=1, 3。f′(x) の符号は、x<1 で正、1<x<3 で負、x>3 で正です。増減表は次のようになります。
極値を計算すると
よって x=1 で極大値 5、x=3 で極小値 1 です。
「f′(x)=0 の解」を求めるだけでは不十分で、前後で符号が変わることを増減表で確認して初めて極値といえます。
関数 f(x)=x3−3x+1(−2≤x≤2)の最大値と最小値を求めよ。
答え
最大値 3(x=−1, 2 のとき)、最小値 −1(x=−2, 1 のとき)
解説
区間つきの最大・最小は「極値と端点の値をすべて比べる」のが定石です。
f′(x)=0 となるのは x=−1, 1 で、どちらも区間 −2≤x≤2 に含まれます。増減は、−2≤x<−1 で増加、−1<x<1 で減少、1<x≤2 で増加です。
候補となる4つの値をすべて計算します。
よって、最大値は 3(x=−1, 2 のとき)、最小値は −1(x=−2, 1 のとき)です。
この問題のように、最大値・最小値を2か所でとることもあります。「極大値=最大値」と思い込まず、端点の値まで必ず計算して比較しましょう。
点 (1,−3) から放物線 y=x2 に引いた接線の方程式を求めよ。
答え
y=6x−9、 y=−2x−1
解説
点 (1,−3) は放物線上の点ではないので(12=1=−3)、接点がわかりません。このようなときは接点の x 座標を t とおくのが定石です。
f(x)=x2 とすると f′(x)=2x なので、接点 (t,t2) における接線は
この接線が点 (1,−3) を通るので、x=1、y=−3 を代入して
整理すると
【t=3 のとき】 接線は y=6x−9(接点は (3,9))
【t=−1 のとき】 接線は y=−2x−1(接点は (−1,1))
曲線の外の点から引く接線は、この問題のように2本(以上)あることが多いです。「接点を t とおく → 接線の式を作る → 通る点を代入して t の方程式を解く」という流れを身につけましょう。検算として、y=6x−9 に x=1 を代入すると y=−3 となり、確かに点 (1,−3) を通ります。
a を定数とするとき、3次方程式 x3−3x2+a=0 の異なる実数解の個数を調べよ。
答え
a<0、4<a のとき 1個、 a=0, 4 のとき 2個、 0<a<4 のとき 3個
解説
定数 a を分離します。方程式を変形すると
なので、実数解の個数は、曲線 y=−x3+3x2 と水平な直線 y=a の共有点の個数と一致します。
g(x)=−x3+3x2 とおいて増減を調べます。
g′(x)=0 となるのは x=0, 2。g′(x) の符号は、x<0 で負、0<x<2 で正、x>2 で負なので
グラフは、左上から下がってきて (0,0) で極小、(2,4) で極大、その後右下に下がっていく形です。直線 y=a を上下に動かして共有点を数えると
【a<0 または a>4 のとき】 共有点 1個
【a=0 または a=4 のとき】 共有点 2個(極値の高さと一致するとき)
【0<a<4 のとき】 共有点 3個
「定数 a を片側に分離してグラフと水平線の共有点で考える」のがこのタイプの決定版の解法です。境目になるのは極大値・極小値の 4 と 0 で、等号のつく場合(2個)を忘れないようにしましょう。
定積分 ∫−22(x3+3x2−x+1)dx を求めよ。
答え
20
解説
積分区間が −2 から 2 と原点対称なので、偶関数・奇関数の性質が使えます。
奇関数(奇数次の項)は原点対称の区間で積分すると 0:
偶関数(偶数次の項と定数)は片側の2倍:
よって
【検算(まともに計算する場合)】
同じ答えになります。区間が −a から a の定積分では、奇数次の項を消してから計算すると速くて確実です。
放物線 y=x2−4x+3 と x 軸で囲まれた部分の面積 S を求めよ。
答え
S=34
解説
まず放物線と x 軸の交点を求めます。
1≤x≤3 では放物線は x 軸より下側にある(下に凸で、2つの交点の間では負)ので、面積はマイナスをつけて
計算します。
よって
【6分の1公式による検算】 x2 の係数は 1、交点の差は 3−1=2 なので
一致します。グラフが x 軸より下にある区間では、定積分の値が負になるのでマイナスをつけて面積にする、という点が最重要ポイントです。
2つの放物線 y=x2−2x と y=−x2+4 で囲まれた部分の面積 S を求めよ。
答え
S=9
解説
まず2つの放物線の交点を求めます。
−1≤x≤2 でどちらが上かを確認します。x=0 を代入すると、y=x2−2x は 0、y=−x2+4 は 4 なので、上に凸の放物線 y=−x2+4 が上側です。
面積は「(上)−(下)」の積分で
被積分関数を因数分解すると −2(x2−x−2)=−2(x+1)(x−2) なので、6分の1公式が使えます。
【まともに計算する検算】
一致します。放物線どうしで囲まれた面積も、差をとった式が a(x−α)(x−β) の形になるので、S=6∣a∣(β−α)3(この問題では ∣a∣=2)がそのまま使えます。
次の等式を満たす関数 f(x)、および定数 a を求めよ。
(1) f(x)=3x2−2x+∫02f(t)dt
(2) ∫axf(t)dt=x2−2x−3 を満たす f(x) と a
答え
(1) f(x)=3x2−2x−4
(2) f(x)=2x−2、 a=3, −1
解説
(1) ∫02f(t)dt は(積分区間が数値なので)ただの定数です。これを A とおくのが定石です。
この f を A の定義式に代入します。
A=4+2A を解いて A=−4。よって
検算: ∫02(3t2−2t−4)dt=[t3−t2−4t]02=8−4−8=−4=A で一致します。
(2) 上端に変数 x がある定積分は、x で微分すると中身が出てくる性質
を使います。等式の両辺を x で微分して
次に a を求めます。等式に x=a を代入すると、左辺は ∫aaf(t)dt=0 なので
(1)は「定積分を定数 A とおく」、(2)は「両辺を微分する+x=a を代入する」という、定積分で表された関数の2大定石です。(2)で a を求め忘れるミスが非常に多いので注意しましょう。
x≥0 のとき、不等式 x3+4≥3x2 が成り立つことを証明せよ。また、等号が成り立つのはどのようなときか。
答え
(左辺)−(右辺)の最小値が 0 であることから成立。等号成立は x=2 のとき。
解説
「(左辺)−(右辺)≥0」を示す方針で、差を1つの関数とおきます。
とおき、x≥0 における f(x) の最小値を調べます。
x≥0 の範囲で f′(x)=0 となるのは x=0, 2。f′(x) の符号は、0<x<2 で負(減少)、x>2 で正(増加)なので、f(x) は x=2 で最小になります。
よって x≥0 のとき
すなわち x3+4≥3x2 が成り立ちます。等号が成り立つのは x=2 のときです。(証明終)
なお、端点でも f(0)=4>0 であり、最小値はあくまで x=2 での 0 です。実は f(x)=(x+1)(x−2)2 と因数分解でき、x≥0 では x+1>0、(x−2)2≥0 からも同じ結論が得られます。微分による証明では「最小値がちょうど 0 になる」ことが等号成立条件の根拠になる、という論理の流れをきちんと書けるようにしましょう。