指数の拡張と累乗根
中学までの指数 は「 を 回掛ける」という意味で、 は正の整数に限られていました。数学IIでは、指数法則が成り立ち続けるように、指数を ・負の整数・有理数(分数)へと広げていきます。「意味を先に決める」のではなく、「法則が壊れないように意味を決める」という発想がポイントです。
次に分数の指数です。その準備として累乗根を定義します。 乗すると になる数を の 乗根といい、 のとき正の 乗根はただ1つで、これを と書きます。たとえば ( だから)です。
これを使って、 のとき
と定めます。特に です。こう定めると となり、指数法則 と矛盾しません。
指数関数のグラフと方程式・不等式
、 のとき、 を を底とする指数関数といいます。指数を実数まで広げたことで、 にどんな実数を入れてもよい「なめらかな曲線」のグラフが描けます。
この「増加か減少か」が、指数の方程式・不等式を解く鍵です。方程式は底をそろえて指数を比較し、不等式は底をそろえたうえで、底が より大きいか小さいかで不等号の向きを決めます。
と が混ざった式では、 とおくと となり、 の2次方程式・2次不等式に帰着できます。このとき という条件を忘れないことが重要です(練習問題で扱います)。
対数とその性質
「 を何乗したら になるか?」の答えは です。このように「 を何乗したら になるか」を表す数を対数といいます。
対数は指数の言い換えなので、指数法則を対数の言葉に翻訳すると、次の性質が得られます。たとえば 、 なら なので、「積の対数は対数の和」になります。
対数関数と常用対数
、 のとき、 を対数関数といいます。 なので、対数関数は指数関数 の逆の対応で、グラフは直線 に関して指数関数のグラフと対称になります。
底が の対数 を常用対数といいます。常用対数の威力は、 のような巨大な数の「桁数」を、実際に計算せずに求められることです。