点と座標・直線の方程式
この章では、図形を座標平面の上にのせて、方程式や不等式という「計算の言葉」で扱います。図形の問題が計算問題に変わるので、補助線のひらめきに頼らず、手順どおりに解けるようになるのが大きな魅力です。まずは基本となる、2点間の距離と、線分を分ける点の座標から始めましょう。
距離の公式は三平方の定理そのものです。外分点の公式は、内分点の公式で を に置き換えた形になっている、と覚えると忘れにくくなります。
円の方程式
円は「定点(中心)からの距離が一定(半径)の点の集まり」です。中心 、半径 の円の上の点 は、距離の公式から を満たします。両辺を2乗すると円の方程式が得られます。
次に、円と直線がどう交わるかを調べます。方法は2つあります。1つは、直線の式を円の式に代入してできる2次方程式の判別式 を調べる方法。もう1つは、円の中心と直線の距離 を半径 と比べる方法です。計算が楽なことが多いのは距離を使う方法です。
軌跡と方程式
「与えられた条件を満たす点の集まり」がつくる図形を、その条件を満たす点の軌跡といいます。たとえば「2点から等距離にある点の軌跡」は垂直二等分線、「1点から一定距離にある点の軌跡」は円です。座標を使うと、軌跡は次の手順で機械的に求められます。
手順4の「逆の確認」は答案では一言添える程度でかまいませんが、動く点の位置によっては図形の一部が軌跡に含まれないことがあります。たとえば、三角形ができるという条件つきの軌跡では、3点が一直線に並ぶ位置を除外する必要があります。「求めた図形のうち、条件に合わない点はないか?」と最後に一度立ち止まる習慣をつけましょう。
動く点に連動して別の点が動くタイプの軌跡(連動型)では、動く点を 、求める点を とおき、 と を 、 で表してから、 が満たす式に代入するのが定石です。このタイプは練習問題13で扱います。
不等式の表す領域
方程式 が直線という「線」を表すのに対し、不等式 は直線より上側という「面の広がり(領域)」を表します。境界線を含むかどうか( か か)にいつも注意しましょう。
領域の応用として最重要なのが「領域における最大・最小」です。領域 内の点 に対して のような式の最大値・最小値を求めるとき、 とおくと、これは傾き 、 切片 の直線を表します。この直線が領域 と共有点をもつ範囲で を動かし、 切片が最大・最小になる瞬間を図から読み取ります。