数学III 積分法
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
次の不定積分を求めよ。
(1) ∫xxdx
(2) ∫x3dx
答え
(1) 52x2x+C
(2) −2x21+C
解説
どちらも xα の形に直してから、公式 ∫xαdx=α+1xα+1+C を使います。
(1) xx=x23 なので
(2) x31=x−3 なので
指数が分数や負の数になっても公式は同じ形です。答えを微分して元に戻るか確かめる習慣をつけましょう。
次の不定積分を求めよ。
(1) ∫e3xdx
(2) ∫cos2xdx
答え
(1) 31e3x+C
(2) 21sin2x+C
解説
中身が1次式のときの公式 ∫f(ax+b)dx=a1F(ax+b)+C を使います。
(1) ex の不定積分は ex。中身 3x の係数 3 で割って
(2) cosx の不定積分は sinx。中身 2x の係数 2 で割って
検算はどちらも微分です。(31e3x)′=31⋅3e3x=e3x のように、合成関数の微分で係数が打ち消されて元に戻れば正解です。
不定積分 ∫x(x2+1)3dx を求めよ。
答え
81(x2+1)4+C
解説
(x2+1)3 の中身 x2+1 の微分 2x が、外の x とほぼ一致しているので置換積分を使います。
t=x2+1 とおくと dt=2xdx、すなわち xdx=21dt です。
t を元に戻して
検算: {81(x2+1)4}′=81⋅4(x2+1)3⋅2x=x(x2+1)3 で元に戻ります。展開してから積分するより圧倒的に速いので、「中身の微分が外にあるか」を最初にチェックしましょう。
不定積分 ∫xexdx を求めよ。
答え
(x−1)ex+C
解説
x×ex の形なので部分積分を使います。微分すると簡単になる x を f(x)、ex を g′(x)(つまり g(x)=ex)とします。
検算: {(x−1)ex}′=1⋅ex+(x−1)ex=xex で元に戻ります。
部分積分では「x の多項式は微分する側」「ex や三角関数は積分する側」に選ぶのが基本です。逆に選ぶと式がどんどん複雑になってしまいます。
定積分 ∫−11(x3+3x2+x)dx を求めよ。
答え
2
解説
積分区間が −1 から 1 まで(原点対称)なので、偶関数・奇関数の性質を使います。
x3 と x は奇関数なので ∫−11x3dx=0、∫−11xdx=0。
3x2 は偶関数なので
したがって
まともに全部積分しても同じ答えになりますが、対称な区間では「奇数次の項は消える」と見抜けると計算が半分以下になり、ミスも減ります。
次の不定積分を求めよ。
(1) ∫tanxdx
(2) ∫sin2xdx
答え
(1) −log∣cosx∣+C
(2) 2x−4sin2x+C
解説
(1) tanx=cosxsinx と直すと、分母 cosx の微分は −sinx で、分子とちょうど −1 倍の関係です。公式 ∫g(x)g′(x)dx=log∣g(x)∣+C が使える形に整えて
(2) sin2x はそのまま積分できないので、半角公式 sin2x=21−cos2x で次数を下げます。
(2) では cos2x を積分するときに係数 2 で割るのを忘れがちです。sin2x の係数が 41 になることを確認しましょう。
次の不定積分を求めよ。
(1) ∫x+1x2dx
(2) ∫x2−1dx
答え
(1) 2x2−x+log∣x+1∣+C
(2) 21logx+1x−1+C
解説
(1) 分子の次数が分母の次数以上なので、まず割り算で次数を下げます。x2=(x+1)(x−1)+1 より
したがって
(2) 分母を因数分解して部分分数分解します。x2−1=(x−1)(x+1) で
(右辺を通分すると 21⋅(x−1)(x+1)(x+1)−(x−1)=x2−11 で確認できます。)よって
「次数を下げる → 部分分数分解」の順で考えるのが分数関数の積分の定石です。
定積分 ∫1exlogxdx を求めよ。
答え
21
解説
logx の微分が x1 で、それが外に掛かっているので置換積分を使います。
t=logx とおくと dt=x1dx。積分区間は、x=1 のとき t=log1=0、x=e のとき t=loge=1 と対応します。
定積分の置換では、積分区間の対応を書き換えれば x に戻す必要がありません。「t の式・dt・t の区間」の3点セットを必ずそろえてから計算しましょう。
定積分 ∫011+x2dx を求めよ。
答え
4π
解説
a2+x21 の形なので、x=tanθ の置換が定石です。
x=tanθ とおくと dx=cos2θ1dθ。積分区間は、x=0 のとき θ=0、x=1 のとき θ=4π と対応させます。
また、1+tan2θ=cos2θ1 なので
したがって
被積分関数がきれいに 1 になるのがこの置換のすごいところです。a2−x2 なら x=asinθ、a2+x21 なら x=atanθ、とセットで覚えましょう。
定積分 ∫1elogxdx を求めよ。
答え
1
解説
logx 単独の積分は、logx=1⋅logx とみて部分積分するのが定石です。f(x)=logx、g′(x)=1(つまり g(x)=x)として
第1項は eloge−1⋅log1=e−0=e。第2項は
したがって
「logx を見たら、1 を掛けて部分積分」は数学IIIの必須テクニックです。不定積分の形 ∫logxdx=xlogx−x+C ごと覚えてしまうのもよいでしょう。
曲線 y=ex と直線 y=e および y 軸で囲まれた図形の面積 S を求めよ。
答え
S=1
解説
まず交点を求めます。ex=e より x=1。また y 軸(x=0)上では、直線は y=e、曲線は y=1 を通ります。
0≤x≤1 では ex≤e(たとえば x=0 で 1<e)なので、上が直線 y=e、下が曲線 y=ex です。「上 − 下」を積分して
x=1 を代入すると e−e=0、x=0 を代入すると 0−1=−1。よって
グラフをかいて「どの区間で・どちらが上か」を確認してから立式するのが面積問題の鉄則です。答えが負になったら上下を取り違えています。
不定積分 ∫exsinxdx を求めよ。
答え
21ex(sinx−cosx)+C
解説
ex も sinx も何回微分しても消えないので、部分積分を2回行い、同じ形が再び現れることを利用します。求める積分を I とおきます。
1回目の部分積分(ex を積分する側にする):
2回目の部分積分(右の積分にもう一度同じ操作):
これを1回目の式に代入すると
I について解いて
検算: 微分すると 21ex(sinx−cosx)+21ex(cosx+sinx)=exsinx で元に戻ります。
途中でくじけず「同じ形が出たら方程式として解く」のがこのタイプの核心です。2回の部分積分で ex と三角関数の役割(微分する側・積分する側)を途中で入れ替えないよう注意しましょう。
曲線 y=sinx(0≤x≤π)と x 軸で囲まれた図形を、x 軸のまわりに1回転してできる立体の体積 V を求めよ。
答え
V=2π2
解説
回転体の体積の公式 V=π∫aby2dx を使います。
sin2x は半角公式で次数を下げます。
x=π を代入すると 2π−4sin2π=2π−0=2π、x=0 を代入すると 0。よって
「回転体の体積 = π×(y2 の定積分)」という構造なので、y2 の計算(ここでは半角公式)がそのまま体積計算の中心になります。π を掛け忘れるミスが多いので最後に確認しましょう。
曲線 y=2ex+e−x(0≤x≤1)の長さ L を求めよ。
答え
L=2e−e−1=2ee2−1
解説
曲線の長さの公式 L=∫ab1+(y′)2dx を使います。
まず微分すると
次に 1+(y′)2 を計算します。ex⋅e−x=1 に注意して
a の中が完全平方になりました。ex+e−x>0 なので
したがって
この曲線(カテナリー、懸垂線)は曲線の長さの問題で最頻出です。「1+(y′)2 が完全平方の形に変形できる」ことが問題成立のカギで、−2 が +2 に変わるところを丁寧に計算するのがポイントです。