場合の数 ― 和の法則と積の法則
「起こりうる場合が全部で何通りあるか」を数えることを、場合の数を求めるといいます。確率の計算はすべて場合の数の数え上げの上に成り立つので、まずは「もれなく、重複なく」数える技術を身につけましょう。基本になるのは次の2つの法則です。
場合の数は集合の言葉でも整理できます。全体集合 の部分集合 の要素の個数を と書くと、次の公式が成り立ちます。
順列 ― 並べる数え方
異なる 個のものから 個を取り出して1列に並べる並べ方を順列といい、その総数を と書きます。1番目の選び方が 通り、2番目が 通り、…と積の法則を繰り返すと、次の公式が得られます。
並べ方には、1列に並べる以外のパターンもあります。円形に並べる円順列と、同じものを繰り返し使ってよい重複順列です。
組合せ ― 選ぶ数え方
異なる 個のものから、順序を考えずに 個を選ぶ選び方を組合せといい、その総数を と書きます。順列 では、同じ 個の選び方に対して 通りの並べ方を別々に数えているので、それで割れば組合せの数になります。
人をいくつかの組に分ける「組分け」では、組に区別があるかないかで答えが変わります。組に名前(A組、B組など)があればそのまま組合せの積で数えますが、組に区別がなく人数が同じ組があるときは、組の入れ替え分で割る必要があります。この違いは練習問題でしっかり確認しましょう。
確率の基本性質
さいころを投げる、コインを投げるなど、同じ条件で繰り返せてどの結果が起こるか偶然に決まる実験や観測を試行といい、その結果として起こる事柄を事象といいます。起こりうるすべての結果のどれもが同じ程度に期待できるとき、これらは同様に確からしいといいます。このとき、事象 の確率は場合の数の比で定義されます。
独立な試行・反復試行と条件付き確率
2つの試行の結果が互いに影響しないとき、これらの試行は独立であるといいます。たとえば、さいころを投げる試行とコインを投げる試行は独立です。独立な試行では、確率を掛け算で組み合わせることができます。
次に、「ある事象が起こったと分かっているときの確率」を考えます。事象 が起こったという条件のもとで事象 が起こる確率を、条件付き確率といい、 と書きます。全体が から に縮んだ、と考えるのがコツです。