数学A 場合の数と確率
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
1から100までの整数のうち、3の倍数または5の倍数であるものは何個あるか。
答え
47個
解説
公式 n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B) を使います。A を3の倍数の集合、B を5の倍数の集合とします。
3の倍数は 3×1 から 3×33=99 まであるので
5の倍数は 5×1 から 5×20=100 まであるので
3の倍数かつ5の倍数、すなわち15の倍数は 15×1 から 15×6=90 まであるので
よって
n(A∪B)=33+20−6=47 個
n(A)+n(B) をそのまま足すと、15の倍数(15、30、…、90)を2回数えてしまいます。「かつ」の分を1回引くのを忘れないようにしましょう。
次の場合の数を求めよ。
(1) 7人から3人を選んで1列に並べる方法
(2) 0、1、2、3、4 の5個の数字から異なる3個を使ってできる3桁の整数の個数
答え
(1) 210通り
(2) 48個
解説
(1) 並べる順序を区別するので順列です。
7P3=7×6×5=210 通り
(2) 3桁の整数なので、百の位に 0 は使えません。位ごとに順に決めていきます。
百の位: 0 以外の 1、2、3、4 から選ぶので 4 通り
十の位: 残りの4個の数字(0 も使える)から選ぶので 4 通り
一の位: 残りの3個から選ぶので 3 通り
積の法則により
4×4×3=48 個
数字の並べ替えで 0 が混ざっているときは、「最高位に 0 が来ない」という条件を最初に処理するのが定石です。5P3=60 から百の位が 0 の 4P2=12 個を引いて 60−12=48 個、と検算もできます。
次の場合の数を求めよ。
(1) 8人から3人の委員を選ぶ方法
(2) 男子5人、女子4人の中から、男子2人と女子2人を選ぶ方法
答え
(1) 56通り
(2) 60通り
解説
(1) 委員3人に順序はないので組合せです。
8C3=3×2×18×7×6=6336=56 通り
(2) 男子の選び方と女子の選び方をそれぞれ組合せで数え、積の法則で掛け合わせます。
男子2人の選び方は
5C2=2×15×4=10 通り
女子2人の選び方は
4C2=2×14×3=6 通り
よって
10×6=60 通り
「男子の選び方それぞれに対して女子の選び方がある」ので掛け算です。足し算にしないよう注意しましょう。
大小2個のさいころを同時に投げるとき、目の和が5になる確率を求めよ。
答え
91
解説
2個のさいころの目の出方は全部で
6×6=36 通り
で、これらは同様に確からしいです。目の和が 5 になるのは
の 4 通りです。よって求める確率は
大小のさいころを区別するので、(1,4) と (4,1) は別に数えます。区別しないと「同様に確からしい」が崩れて、正しい確率が出せなくなります。
2個のさいころを同時に投げるとき、少なくとも一方に6の目が出る確率を求めよ。
答え
3611
解説
「少なくとも一方に6」の余事象は「どちらの目も6でない」なので、余事象の公式 P(A)=1−P(A) を使います。
どちらの目も6でない出方は、各さいころが 1 〜 5 の 5 通りずつなので
5×5=25 通り
全体は 36 通りだから
よって求める確率は
直接数える場合は「一方だけ6」が 5×2=10 通り、「両方6」が 1 通りで合計 11 通り。余事象で求めた答えと一致することを確認すると安心です。
次の場合の数を求めよ。
(1) 6人が円形のテーブルに着席する方法
(2) ○、△、× の3種類の記号を、重複を許して4個1列に並べる方法
答え
(1) 120通り
(2) 81通り
解説
(1) 円順列の公式 (n−1)! を使います。回転して重なる座り方は同じとみなすので、1人の席を固定し、残り5人を並べると考えて
(6−1)!=5!=5×4×3×2×1=120 通り
(2) 同じ記号を何回使ってもよいので重複順列です。4つの位置それぞれに3通りの選び方があるので、積の法則により
34=3×3×3×3=81 通り
34 を 43 と取り違えるミスが多発します。「(種類数)の(個数)乗」、つまり位置の数だけ掛け算を繰り返す、と考えれば間違えません。
次の場合の数を求めよ。
(1) S、U、U、G、A、K、U の7文字すべてを1列に並べる方法
(2) 縦3区画、横4区画の碁盤の目状の道路で、左下の地点から右上の地点まで最短経路で行く方法
答え
(1) 840通り
(2) 35通り
解説
(1) 同じものを含む順列の公式 p!q!⋯n! を使います。7文字のうち U が3個で、他の4文字はすべて異なるので
3!7!=65040=840 通り
(2) 最短経路では、上へ1区画進む移動(↑)を3回、右へ1区画進む移動(→)を4回、合計7回の移動を行います。最短経路は「↑3個と→4個の並べ方」と1対1に対応するので、同じものを含む順列として
3!4!7!=6×245040=1445040=35 通り
「7回の移動のうち、↑を入れる3回を選ぶ」と考えて 7C3=35 通りとしても同じです。最短経路の問題は「矢印の並べ替え」に言い換えるのがポイントです。
6人の生徒について、次の分け方は何通りあるか。
(1) A、B、C の3つの部屋に2人ずつ入れる方法
(2) 2人ずつの3つの組に分ける方法
答え
(1) 90通り
(2) 15通り
解説
(1) 部屋に名前があるので、順に選んでいけばそのまま答えになります。
A に入る2人の選び方は
6C2=2×16×5=15 通り
残り4人から B に入る2人を選ぶ方法は
4C2=2×14×3=6 通り
残った2人は自動的に C に入るので 1 通り。積の法則により
15×6×1=90 通り
(2) 今度は組に名前(区別)がありません。(1) の数え方では、同じ組分けが「どの組を A、B、C と呼ぶか」の 3!=6 通り分だけ重複して数えられています。そこで
3!90=690=15 通り
「組に区別があるか、人数の等しい組があるか」をまず確認するのが組分け問題の鉄則です。人数が全部異なる組分けなら、区別がなくても割る必要はありません。
赤玉4個、白玉3個が入った袋から同時に3個の玉を取り出すとき、赤玉2個、白玉1個が出る確率を求めよ。
答え
3518
解説
玉をすべて区別して、組合せで場合の数を数えます。
7個から3個を取り出す方法は全部で
7C3=3×2×17×6×5=35 通り
赤玉4個から2個を選ぶ方法は
4C2=2×14×3=6 通り
白玉3個から1個を選ぶ方法は
3C1=3 通り
よって赤2個・白1個となる場合の数は 6×3=18 通りで、求める確率は
同じ色の玉どうしも「区別して」数えるのが大切です。区別しないと同様に確からしくなくなり、正しい確率になりません。18 と 35 に共通の約数はないので、これで既約分数です。
1個のさいころを4回投げるとき、1の目がちょうど2回出る確率を求めよ。
答え
21625
解説
反復試行の確率の公式 nCrpr(1−p)n−r を使います。
1回の試行で1の目が出る確率は p=61、出ない確率は 1−p=65 です。
4回のうちどの2回で1の目が出るかの選び方は
4C2=2×14×3=6 通り
よって求める確率は
約分は 150=6×25、1296=6×216 から分母分子を 6 で割りました。4C2 を掛け忘れて 129625 とするのが最も多いミスです。「どの回に起こるかの選び方」を必ず数えましょう。
当たりくじ3本を含む10本のくじを、a、b の2人がこの順に1本ずつ引く(引いたくじは戻さない)。
(1) b が当たる確率を求めよ。
(2) a が当たったとき、b も当たる条件付き確率を求めよ。
答え
(1) 103
(2) 92
解説
a が当たる事象を A、b が当たる事象を B とします。
(1) b が当たるのは「a 当たり かつ b 当たり」または「a はずれ かつ b 当たり」の2つの排反な場合です。乗法定理でそれぞれ計算します。
【場合1】 a 当たり・b 当たり: a のあと残り9本中当たり2本なので
【場合2】 a はずれ・b 当たり: a のあと残り9本中当たり3本なので
加法定理により
くじ引きでは、引く順番によらず当たる確率は同じになります(くじ引きの公平性)。
(2) a が当たった時点で、残りは9本、そのうち当たりは2本です。よって
定義式で確かめると、P(A∩B)=906=151、P(A)=103 なので
と一致します。「(1) は無条件の確率、(2) は情報が加わった後の確率」という違いをはっきり意識しましょう。
男子4人、女子3人が1列に並ぶとき、女子のどの2人も隣り合わない並び方は何通りあるか。
答え
1440通り
解説
「隣り合わない」並べ方は、先に隣り合ってよいもの(男子)を並べ、そのすき間に残り(女子)を入れる、という定石で数えます。
まず男子4人を1列に並べます。
4!=24 通り
男子4人(○で表します)が並ぶと、両端を含めて次の5か所のすき間(∨)ができます。
この5か所から3か所を選んで女子3人を並べれば、女子どうしは決して隣り合いません。場所を選んで並べるので順列で
5P3=5×4×3=60 通り
積の法則により
24×60=1440 通り
逆の「女子3人が隣り合う」なら、女子3人をひとかたまりにして 5!×3!=720 通り、と数えます。「隣り合う → かたまりにする」「隣り合わない → すき間に入れる」をセットで覚えましょう。なお両端のすき間も忘れずに数えることが大切です。
3人でじゃんけんを1回するとき、次の確率を求めよ。
(1) 1人だけが勝つ確率
(2) あいこになる確率
答え
(1) 31
(2) 31
解説
3人の手の出し方は全部で
33=27 通り
で、これらは同様に確からしいです。
(1) 1人だけが勝つ場合を数えます。
誰が勝つか: 3 通り
その勝者がどの手で勝つか(グー・チョキ・パー): 3 通り
勝者の手が決まれば、負ける2人の手は自動的に1通りに決まります(たとえば勝者がグーなら残り2人はチョキ)。よって
3×3=9 通り
(2) あいこになるのは、「3人とも同じ手」または「3人ともすべて違う手」の場合です。
【場合1】 3人とも同じ手: グー・チョキ・パーの 3 通り
【場合2】 3人ともすべて違う手: 3種類の手を3人に割り当てる順列なので
3!=6 通り
これらは排反なので、あいこは 3+6=9 通り。よって
検算として、「2人が勝つ確率」も 3×3=9 通りで 31 となり、31+31+31=1 で全事象と一致します。すべての場合の確率の和が 1 になるかを確かめるのは、確率の強力な検算法です。
袋 A には赤玉2個と白玉3個、袋 B には赤玉4個と白玉1個が入っている。1個のさいころを投げて、3の倍数の目が出たら袋 A から、それ以外の目が出たら袋 B から玉を1個取り出す。
(1) 取り出した玉が赤玉である確率を求めよ。
(2) 取り出した玉が赤玉であったとき、それが袋 A から取り出された玉である条件付き確率を求めよ。
答え
(1) 32
(2) 51
解説
袋 A が選ばれる事象を A、赤玉が出る事象を R とします。
3の倍数の目は 3 と 6 の2つなので
(1) 赤玉が出るのは「袋 A かつ赤」または「袋 B かつ赤」の排反な2つの場合です。乗法定理でそれぞれ求めます。
【場合1】 袋 A から赤玉: 袋 A の赤玉は5個中2個なので
【場合2】 袋 B から赤玉: 袋 B の赤玉は5個中4個なので
加法定理により
(2) 求めるのは条件付き確率 PR(A) です。定義式に (1) の結果を代入して
このように「結果(赤玉)から原因(どちらの袋か)をさかのぼる」確率の問題では、まず全体を場合に分けて P(R) を求め、その中で目的の場合が占める割合を計算します。分母は P(A) ではなく P(R) であることに注意しましょう。