数学A 図形の性質
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
AB=6、AC=4、BC=5 の三角形 ABC において、∠A の二等分線と辺 BC の交点を D とする。線分 BD、DC の長さを求めよ。
答え
BD=3、DC=2
解説
内角の二等分線の性質「BD:DC=AB:AC」を使います。
D は長さ 5 の辺 BC を 3:2 に内分するので
検算として BD+DC=3+2=5=BC を確かめておくと安心です。比を作るとき「BD に対応するのは AB(同じ B 側)」という対応を間違えないようにしましょう。
三角形 ABC の辺 BC の中点を M、重心を G とする。中線 AM の長さが 12 のとき、線分 AG と GM の長さを求めよ。
答え
AG=8、GM=4
解説
重心の性質「重心は中線を頂点側から 2:1 に内分する」を使います。AG:GM=2:1 なので、AM=12 を 2:1 に分けて
「2:1」の 2 が頂点側(AG)、1 が辺側(GM)です。どちらが 2 かをあいまいに覚えていると失点につながるので、「重心は頂点寄りではなく辺寄りにある(中線の3分の1の位置まで辺に近い)」とイメージで確認しましょう。
(1) 円 O の周上に3点 A、B、P があり、弧 AB(P を含まない側)に対する中心角 ∠AOB は 110∘ である。円周角 ∠APB を求めよ。
(2) 円 O の周上に3点 A、B、C があり、BC は円 O の直径で、∠ABC=35∘ である。∠ACB を求めよ。
答え
(1) 55∘
(2) 55∘
解説
(1) 円周角の定理より、円周角は同じ弧に対する中心角の半分です。
(2) BC が直径なので、半円の弧に対する円周角として
三角形 ABC の内角の和は 180∘ だから
「直径を見たら直角(円周角 90∘)を疑う」のは、円の角度問題のいちばん基本的な着眼点です。
四角形 ABCD は円に内接しており、∠A=95∘、∠B=80∘ である。∠C と ∠D を求めよ。
答え
∠C=85∘、∠D=100∘
解説
円に内接する四角形では、対角の和が 180∘ になります。四角形 ABCD の対角の組は ∠A と ∠C、∠B と ∠D です。
検算として、四角形の内角の和が 95∘+80∘+85∘+100∘=360∘ になることを確かめましょう。「対角」とは頂点が向かい合う角(A と C、B と D)のことで、となり合う角の和は 180∘ になるとは限らない点に注意してください。
円の2つの弦 AB と CD が円の内部の点 P で交わっている。PA=3、PB=4、PC=2 のとき、線分 PD の長さを求めよ。
答え
PD=6
解説
2つの弦が円の内部で交わっているので、方べきの定理
が使えます。値を代入すると
方べきの定理では「同じ弦に属する2つの線分どうしを掛ける」ことに注意します。PA⋅PC のように別の弦の線分を掛けてしまうミスが多いので、「弦 AB 側の積 = 弦 CD 側の積」と唱えながら式を立てましょう。
AB=6、AC=4、BC=5 の三角形 ABC において、∠A の外角の二等分線と辺 BC の C 側の延長との交点を E とする。線分 CE の長さを求めよ。
答え
CE=10
解説
外角の二等分線の性質より、E は辺 BC を AB:AC に外分します。
E は C 側の延長上にあるので、B、C、E はこの順に並び、BE=BC+CE が成り立ちます。BE=3k、EC=2k(k>0)とおくと
よって
内分(問題1の BD:DC=3:2)と外分(この問題の BE:EC=3:2)では、同じ比でも点の位置がまったく違います。外分のときは「差が BC になる」ことを使って方程式を立てるのがポイントです。AB>AC のとき外分点は短い辺 AC 側、つまり C 側の延長上に来ることも、自分で図を描いて確認できるようにしておきましょう。
三角形 ABC の辺 BC、CA、AB 上にそれぞれ点 D、E、F があり、3直線 AD、BE、CF は三角形の内部の1点で交わっている。BD:DC=2:3、CE:EA=1:2 のとき、AF:FB を求めよ。
答え
AF:FB=3:1
解説
3直線が1点で交わっているので、チェバの定理
が使えます。与えられた比を代入すると
よって AF:FB=3:1 です。
チェバの定理は B→D→C→E→A→F→B と、頂点と分点を交互にたどって三角形を一周する形で書くと、比の向き(分子・分母)を間違えません。求めた比を式に戻して、積が本当に 1 になるか検算しましょう。実際 32⋅21⋅3=1 で確認できます。
三角形 ABC の辺 AB を 3:2 に内分する点を P、辺 AC を 2:1 に内分する点を Q とする。直線 PQ と辺 BC の C 側の延長との交点を R とするとき、BR:RC を求めよ。
答え
BR:RC=4:3
解説
三角形 ABC を直線 PQR が切っているので、メネラウスの定理を使います。B→R→C→Q→A→P→B の順に一周して
与えられた条件から、AP:PB=3:2 より PBAP=23、AQ:QC=2:1 より QACQ=21。代入すると
よって BR:RC=4:3 です。
R は C 側の延長上にあるので BR=BC+CR となり、BR>RC、つまり比が 1 より大きくなるのは位置関係とも合っています。答えが出たら、このように「比の大小が図の状況と矛盾しないか」を確かめる習慣をつけましょう。
円に内接する三角形 ABC があり、点 A における円の接線上に点 T を、直線 AB に関して点 C と反対側にとる。∠TAB=55∘、∠BAC=60∘ のとき、∠ACB と ∠ABC を求めよ。
答え
∠ACB=55∘、∠ABC=65∘
解説
まず接弦定理を使います。接線 AT と弦 AB のなす角 ∠TAB は、その角の内部にある弧 AB(C を含まない側)に対する円周角 ∠ACB に等しいので
次に、三角形 ABC の内角の和が 180∘ であることから
接弦定理では「接線と弦のなす角」が「反対側の弧に対する円周角」と等しくなります。T が直線 AB に関して C と反対側にある、という位置の条件が「∠TAB=∠ACB」という対応を決めているので、問題文の位置関係を図に描いて確認してから定理を適用しましょう。
∠A=70∘ の鋭角三角形 ABC について、次の角を求めよ。
(1) 外心を O とするときの ∠BOC
(2) 内心を I とするときの ∠BIC
答え
(1) ∠BOC=140∘
(2) ∠BIC=125∘
解説
(1) 外心 O は外接円の中心なので、∠BOC は弧 BC(A を含まない側)に対する中心角、∠A は同じ弧に対する円周角です。円周角の定理より中心角は円周角の2倍なので
(2) 内心 I は内角の二等分線の交点なので、∠IBC=2∠B、∠ICB=2∠C です。三角形 IBC の内角の和から
ここで ∠B+∠C=180∘−∠A=110∘ なので
一般に ∠BIC=90∘+2∠A が成り立ちます。公式として覚えてもよいですが、上のように「内角の和」から毎回導けるようにしておくと、忘れても安心です。
円の外部の点 P から円に接線を引き、接点を T とする。また、P を通る直線がこの円と2点 A、B で交わり、P に近い方が A である。PA=4、AB=5 のとき、線分 PT の長さを求めよ。
答え
PT=6
解説
接線と割線に関する方べきの定理
を使います。P、A、B はこの順に一直線上に並んでいるので
よって
PT>0 だから
ここでのミスの大半は、PB に AB=5 をそのまま入れてしまうことです。方べきの定理に入るのは「P から円との交点までの距離」なので、PB=PA+AB と直し忘れないようにしましょう。検算は PT2=36=4×9 で一瞬でできます。
半径 5 の円 O と半径 3 の円 O′ があり、中心間の距離を d とする。
(1) 2円が2点で交わる(共通接線がちょうど2本になる)ような d の値の範囲を求めよ。
(2) d=10 のとき、共通外接線の長さ(2つの接点の間の距離)と共通内接線の長さをそれぞれ求めよ。
答え
(1) 2<d<8
(2) 共通外接線の長さ 46、共通内接線の長さ 6
解説
(1) 半径 5、3 の2円が2点で交わる条件は
すなわち
d=8 では外接(接線3本)、d=2 では内接(接線1本)になり、いずれも「2点で交わる」には含まれないので、両端は入りません。
(2) 【共通外接線】接点を A(円 O 側)、B(円 O′ 側)とすると、半径 OA、O′B はどちらも接線 AB に垂直で、同じ側にあります。O′ から OA に垂線 O′H を下ろすと、四角形 HABO′ は長方形になり、OH=OA−HA=5−3=2。直角三角形 OO′H で三平方の定理を使うと
【共通内接線】このときは2つの半径が接線に関して反対側に出るので、同様に垂線を下ろして作る直角三角形の一辺は半径の和 5+3=8 になります。
共通接線の長さは「外接線なら半径の差、内接線なら半径の和」を使った三平方の定理で求める、と整理して覚えましょう。96=16×6=46 の変形まで確実に。
三角形 ABC において、辺 BC を 1:2 に内分する点を D、辺 CA の中点を E とし、線分 AD と線分 BE の交点を P とする。
(1) AP:PD を求めよ。
(2) BP:PE を求めよ。
(3) 三角形 PBD の面積は三角形 ABC の面積の何倍か。
答え
(1) AP:PD=3:1
(2) BP:PE=1:1
(3) 121 倍
解説
(1) 三角形 ACD を直線 BPE が切っているとみて、メネラウスの定理を使います。A→E→C→B→D→P→A と一周すると(B は辺 CD の延長、正確には直線 BC 上で D より外側にある点です)
E は CA の中点なので ECAE=1。BD:DC=1:2 より CB=3、BD=1 の比なので BDCB=3。よって
したがって AP:PD=3:1 です。
(2) 今度は三角形 BCE を直線 APD が切っているとみます。B→D→C→A→E→P→B と一周して(A は直線 CE 上で E より外側の点)
DCBD=21、E は中点なので CA:AE=2:1 より AECA=2。よって
したがって BP:PE=1:1 です。
(3) 面積は「底辺の比 → 高さの比」の順に2段階で移します。まず三角形 ABD と三角形 ABC は高さ(A から直線 BC までの距離)が共通で、底辺の比が BD:BC=1:3 なので
次に三角形 PBD と三角形 ABD は底辺 BD が共通で、高さの比は PD:AD に等しく、(1)より PD:AD=1:4 なので
よって 121 倍です。
メネラウスの定理は「どの三角形を、どの直線が切るか」の選び方がすべてです。求めたい比(AP:PD なら線分 AD)を辺にもつ三角形を選ぶ、と意識すると迷いません。
サッカーボール型の凸多面体は、正五角形 12 枚と正六角形 20 枚の面からできている。この多面体の辺の数 e と頂点の数 v を求めよ。また、1つの頂点に集まる面の数を求めよ。
答え
e=90、v=60、1つの頂点に集まる面の数は 3
解説
【辺の数】面の数は f=12+20=32 です。各面の辺をすべて数え上げると
1本の辺はちょうど2つの面に共有されているので、実際の辺の数は
【頂点の数】オイラーの多面体定理 v−e+f=2 に e=90、f=32 を代入して
【1つの頂点に集まる面の数】各面の頂点をすべて数え上げると、辺と同じく
これが v=60 個の頂点に均等に集まっているとすると、1つの頂点に集まる面の数は
検算として、1つの頂点には辺も 3 本集まるので、頂点側から辺を数えると 23×60=90=e となり、つじつまが合います。「面の辺(頂点)の総数を数えてから、共有されている数で割る」という二重数え上げの考え方と、オイラーの多面体定理を組み合わせるのがこの種の問題の定石です。