複素数平面
複素数 (、 は実数)を、座標平面上の点 に対応させた平面を複素数平面といいます。横軸は実部を表すので実軸、縦軸は虚部を表すので虚軸と呼びます。こうして「数」である複素数を「点」として目で見られるようになると、複素数の計算が図形の移動(平行移動・回転・拡大)として理解できるようになります。これがこの章全体を貫くテーマです。
2点 、 の間の距離は、ベクトルと同じ発想で「差の大きさ」です。
複素数平面の問題では、この「差をとって絶対値」が距離の基本になります。
極形式と複素数の乗法・除法
でない複素数 は、原点からの距離 と、実軸の正の向きから測った角 を使って表すこともできます。
これを の極形式といい、 を偏角と呼んで と書きます。偏角は の整数倍の違いを除いて定まります。
この公式のいちばん大事な読み方は「複素数を掛けることは回転と拡大である」ということです。 に を掛けると、点 は原点を中心に角 だけ回転し、原点からの距離が 倍になります。
とくに絶対値 の複素数 を掛けることは、原点のまわりの角 の回転そのものです。 なので、「 を掛ける 原点のまわりに 回転」となります。
ド・モアブルの定理
極形式の乗法公式「偏角は和」を繰り返し使うと、同じ複素数を 回掛けたとき偏角は 倍になることが分かります。これがド・モアブルの定理です。
ド・モアブルの定理は、 乗根を求めるときにも使えます。方程式 の解を1の 乗根といい、 とおくと 、( は整数)から
の 個と分かります。これらは単位円周上に等間隔に並び、点 を1つの頂点とする正 角形の頂点になります。この「解が正多角形をつくる」という図形的イメージはとても重要です。
複素数と図形
複素数平面では、図形の問題をベクトルとよく似た計算で処理できます。まずは分点の公式です。