数学C ベクトル
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
a=(2, −1)、b=(−3, 4) のとき、次を求めよ。
(1) a+b
(2) 3a−2b
(3) ∣a∣
答え
(1) (−1, 3)
(2) (12, −11)
(3) 5
解説
成分ごとに計算する基本問題です。
(1) 対応する成分どうしを足します。
(2) まず実数倍を計算します。3a=(6, −3)、2b=(−6, 8) なので
(3) 大きさの公式 ∣a∣=a12+a22 より
引き算では符号ミスが起きやすいので、−(−6)=+6 のような箇所は特に丁寧に計算しましょう。
a=(1, 2)、b=(3, 1) のなす角 θ を求めよ。
答え
θ=45∘
解説
なす角は cosθ=∣a∣∣b∣a⋅b で求めます。
まず内積を成分で計算します。
次に大きさを計算します。
よって
0∘≤θ≤180∘ の範囲で cosθ=21 となるのは
50=52 のように、根号の中はできるだけ簡単にしてから約分すると計算ミスが減ります。
a=(2, 1)、b=(x, −4) が垂直になるように、x の値を定めよ。
答え
x=2
解説
垂直条件「a⊥b⟺a⋅b=0」を使います。
内積を成分で計算すると
これが 0 になればよいので
検算として x=2 を代入すると、b=(2, −4) で a⋅b=4−4=0 となり、確かに垂直です。「垂直なら内積 0、平行なら実数倍」という2つの条件は必ずセットで覚えましょう。
a=(3, −2)、b=(x, 6) が平行になるように、x の値を定めよ。
答え
x=−9
解説
平行条件「b=ka となる実数 k がある」を使います。
成分で書くと
y 成分を比較して
x 成分を比較して
【別解】平行条件 a1b2−a2b1=0 を使うと
検算: b=(−9, 6)=−3(3, −2)=−3a となり、確かに平行です。k が負でも(向きが逆でも)「平行」であることに注意しましょう。
2点 A(1, 4)、B(7, −2) について、線分 AB を 2:1 に内分する点 P の座標と、線分 AB の中点 M の座標を求めよ。
答え
P(5, 0)、 M(4, 1)
解説
内分点の公式 p=m+nna+mb を使います。m:n=2:1 なので
成分で計算すると、x 座標は
y 座標は
よって P(5, 0)。
中点は 2a+b なので
内分点の公式では、a に掛かるのが「遠い方の比 n」、b に掛かるのが「近い方の比 m」です。P が A と B のどちら寄りにあるか(2:1 なら B 寄り)をイメージして、答えが図と合っているか確認しましょう。
∣a∣=3、∣b∣=2 で、a と b のなす角が 60∘ のとき、次を求めよ。
(1) a⋅b
(2) ∣a−b∣
(3) ∣a+2b∣
答え
(1) 3
(2) 7
(3) 37
解説
(1) 内積の定義 a⋅b=∣a∣∣b∣cosθ より
(2) 大きさは2乗して展開するのが定石です。
∣a−b∣≥0 なので
(3) 同様に2乗して展開します。∣2b∣2=4∣b∣2 に注意して
「大きさを求めるときは、まず2乗する」がこの型の合言葉です。2乗の展開で真ん中の項の係数(2a⋅b や 4a⋅b)を間違えやすいので、文字式の (a+2b)2=a2+4ab+4b2 と対応させて確認しましょう。
a=(3, 4) に垂直な単位ベクトル e をすべて求めよ。
答え
e=(54, −53), (−54, 53)
解説
求めるベクトルを e=(x, y) とおき、「垂直」と「単位ベクトル(大きさ 1)」の2つの条件を式にします。
垂直条件 a⋅e=0 より
大きさの条件 ∣e∣=1 より
第1式から y=−43x。これを第2式に代入して
x=54 のとき y=−53、x=−54 のとき y=53。よって
検算: 3×54+4×(−53)=512−12=0 ✓
(a1, a2) に垂直なベクトルは成分を入れ替えて片方の符号を変えた (a2, −a1) の実数倍、と覚えておくと速く解けます。垂直な単位ベクトルは向きが逆の2本あることを忘れずに。
a=(1, 2)、b=(2, 1)、c=(4, 5) のとき、c を ma+nb の形で表せ。
答え
c=2a+b
解説
c=ma+nb とおいて、成分を比較します。
各成分を比較して連立方程式を作ります。
第2式を2倍すると 4m+2n=10。これから第1式を引くと
第1式に代入して
よって
検算: 2(1, 2)+(2, 1)=(2+2, 4+1)=(4, 5) ✓
a と b が1次独立(平行でない)なので、この表し方はただ1通りです。分解の問題は必ず検算までセットで行いましょう。
3点 A(−1, 2)、B(2, 8)、C(x, 4) が一直線上にあるとき、x の値を求めよ。
答え
x=0
解説
3点が一直線上にある条件「AC=kAB となる実数 k がある」を使います。
「終点 − 始点」で各ベクトルを成分表示します。
AC=kAB とおくと
y 成分から 2=6k、すなわち k=31。x 成分に代入して
検算: AC=(1, 2) は確かに AB=(3, 6) の 31 倍です。始点をそろえて(A 起点で)2本のベクトルを作るのがこの型のコツです。
∣a∣=2、∣b∣=3、∣a+b∣=19 のとき、a⋅b と、a と b のなす角 θ を求めよ。
答え
a⋅b=3、 θ=60∘
解説
∣a+b∣ の情報から内積を取り出すには、2乗して展開します。
値を代入すると
なす角は内積の定義から
0∘≤θ≤180∘ より
「大きさの2乗を展開して内積を取り出す」流れは、この単元で最頻出の変形です。∣a+b∣2 と (∣a∣+∣b∣)2 は別物である(19=25)ことも確認しておきましょう。
空間ベクトル a=(1, 1, 0)、b=(1, 0, 1) について、a⋅b と、a と b のなす角 θ を求めよ。
答え
a⋅b=1、 θ=60∘
解説
空間ベクトルでも、内積となす角の求め方は平面と同じです。成分が3つになるだけです。
内積は
大きさは
よって
0∘≤θ≤180∘ より
このベクトルは立方体の隣り合う2つの面の対角線に対応していて、正三角形ができることから 60∘ は図形的にも納得できます。空間でも「内積 → 大きさ → cosθ」の手順は変わりません。
△OAB において、辺 OA の中点を M、辺 OB を 2:1 に内分する点を N とし、線分 AN と線分 BM の交点を P とする。OA=a、OB=b として、OP を a、b で表せ。
答え
OP=41a+21b
解説
交点の位置ベクトルは「2通りに表して係数比較」が定石です。
OM=21a、ON=32b です。
【AN 上の点として】AP:PN=s:(1−s) とおくと
【BM 上の点として】BP:PM=t:(1−t) とおくと
a、b は1次独立なので、係数を比較して
第1式から t=2(1−s)=2−2s。これを第2式に代入すると
両辺を3倍して
よって
検算: t=2−2×43=21 をもう一方の式に入れると 41a+21b で一致します。2通りの表現が同じ答えを与えることまで確認すれば、計算ミスをほぼ防げます。
∣a∣=2、∣b∣=1 で、a と b のなす角が 60∘ のとき、∣a+tb∣ の最小値と、そのときの実数 t の値を求めよ。
答え
t=−1 のとき最小値 3
解説
大きさの最小値を求めるときは、2乗して t の2次関数として扱います。
まず内積を計算します。
∣a+tb∣2 を展開すると
平方完成して
(t+1)2≥0 なので、t=−1 のとき ∣a+tb∣2 は最小値 3 をとります。大きさは 0 以上なので、∣a+tb∣ も同じ t=−1 で最小となり、最小値は
図形的には、最小になるとき a+tb は b に垂直になります。実際、(a−b)⋅b=a⋅b−∣b∣2=1−1=0 で確認できます。この垂直性は検算に使えるので覚えておきましょう。
空間の4点 A(1, 0, 2)、B(3, 1, 1)、C(2, 2, 4)、P(x, 5, 5) が同一平面上にあるとき、x の値を求めよ。
答え
x=5
解説
点 P が3点 A、B、C の定める平面上にある条件「AP=sAB+tAC となる実数 s、t がある」を使います。
「終点 − 始点」で各ベクトルを成分表示します。
AP=sAB+tAC とおくと
成分を比較して3つの式を作ります。
未知数 s、t を含まない情報が多い第2式と第3式から先に解きます。2式を足すと
第2式に代入して
第1式に代入して
検算: sAB+tAC=(2, 1, −1)+(2, 4, 4)=(4, 5, 3)=AP ✓
未知数が3つ(x、s、t)、式も3つなので必ず解けます。x を含まない2式から s、t を先に決めるのが計算をすっきりさせるコツです。