直線と角
図形の勉強を始める前に、まず「ことば」と「記号」をそろえましょう。2点 、 を通ってまっすぐ限りなくのびた線を直線 といいます。直線のうち、 から までの部分を線分 、 を端として の方向に限りなくのびた部分を半直線 といいます。「どこまでのびているか」で呼び方が変わることに注意しましょう。
角は、1つの点から出る2つの半直線がつくる図形です。点 から出る半直線 、 がつくる角を と表します。真ん中の文字が角の頂点を表すという約束です。また、三角形 は と表します。
「距離」ということばにも、はっきりした意味があります。2点 、 の間の距離とは、線分 の長さのことです。点 と直線 の距離とは、 から にひいた垂線と との交点を とするときの、線分 の長さのことです。垂線を使うのは、 から 上の点までひいた線分の中で、垂線がいちばん短いからです。
また、平行な2直線 、 では、 上のどの点から にひいた垂線の長さも一定です。この一定の長さを、平行な2直線 、 の距離といいます。
図形の移動
図形を、形も大きさも変えずに位置だけを変えることを移動といいます。中学1年では、平行移動・回転移動・対称移動の3つの移動を学びます。移動する前の点と、移動した後の点を、対応する点といいます。3つの移動は「対応する点どうしにどんな関係があるか」で見分けるのがコツです。
移動を組み合わせることもできます。たとえば、平行移動してから対称移動する、対称移動を2回続けて行う、などです。実は、2本の平行な直線について対称移動を2回続けると平行移動と同じ結果に、交わる2直線について対称移動を2回続けると回転移動と同じ結果になります。模様やタイルのしきつめは、こうした移動のくり返しでできています。
基本の作図とその利用
作図とは、定規とコンパスだけを使って図をかくことです。定規は直線をひく道具としてだけ使い、長さを測ることには使いません。コンパスは円をかく道具ですが、「等しい長さを写し取る」道具でもあります。作図の根拠はいつも「コンパスでかいた円の半径はどこでも等しい」という事実です。
なぜこの手順で垂直二等分線がかけるのでしょうか。手順の中の点 、 は、どちらも からと からの距離が等しい点です(、、どれも円の半径だから)。「、 から等しい距離にある点の集まり」がちょうど垂直二等分線なので、そのような2点 、 を結べば垂直二等分線になるのです。
作図を使うと、いろいろな条件を満たす点を求められます。たとえば「2点 、 から等しい距離にある点」は垂直二等分線の上に、「角の2辺から等しい距離にある点」は角の二等分線の上にあります。問題文の条件を「垂直二等分線か、角の二等分線か、垂線か」に翻訳するのが、作図の応用問題を解くカギです。また、 の角を作図してその二等分線をひけば 、正三角形を作図すれば がつくれるように、特別な大きさの角も作図できます。
円とおうぎ形
円は、1つの点 (中心)から等しい距離にある点の集まりです。円周上の2点 、 を両端とする円周の一部分を弧 といい、 と書きます。また、2点 、 を結ぶ線分を弦 といいます。弦の中でもっとも長いものが直径です。
円の弧を2つの半径で切り取った形をおうぎ形といい、2つの半径がつくる角を中心角といいます。半径 の円の周の長さは 、面積は です(円周率は文字 で表します)。おうぎ形は円の一部なので、弧の長さも面積も、円全体のうち「中心角が のうちの何分のいくつか」という割合で求められます。