中1数学 平面図形
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
次の問いに答えなさい。
(1) 2点 A、B を両端とする、まっすぐな線を何といいますか。
(2) 2直線 ℓ、m について、ℓ⊥m はどんな関係を表していますか。
(3) 2直線 ℓ、m について、ℓ∥m はどんな関係を表していますか。
答え
(1) 線分 AB
(2) ℓ と m が垂直である
(3) ℓ と m が平行である
解説
(1) 2点 A、B を両端とするまっすぐな線は線分 AB です。両方向に限りなくのびていれば直線 AB、A を端として B の方向にだけ限りなくのびていれば半直線 AB です。「端があるかどうか」で区別します。
(2) ℓ⊥m は、2直線 ℓ と m が垂直である(交わってできる角が直角である)ことを表します。
(3) ℓ∥m は、2直線 ℓ と m が平行である(どこまでのばしても交わらない)ことを表します。
記号の意味を問う問題は定期テストの最初によく出ます。⊥ は「直角に交わる」、∥ は「交わらない」とセットで覚えましょう。
△ABC を平行移動して △DEF にぴったり重ねました。点 A と点 D、点 B と点 E、点 C と点 F がそれぞれ対応しています。
(1) 辺 AB と辺 DE の間には、どんな関係がありますか。
(2) 線分 AD、BE、CF の間には、どんな関係がありますか。
答え
(1) AB∥DE、AB=DE(平行で長さが等しい)
(2) AD∥BE∥CF、AD=BE=CF(すべて平行で長さが等しい)
解説
平行移動は、図形を一定の方向に一定の長さだけずらす移動です。
(1) 移動しても図形の形と大きさは変わらないので、対応する辺の長さは等しく AB=DE です。さらに、平行移動では図形の向きも変わらないので、対応する辺は平行になり AB∥DE です。
(2) 平行移動では、どの点も「同じ方向に、同じ長さだけ」動きます。対応する点を結んだ線分 AD、BE、CF は、それぞれの点の動きをそのまま表しているので、すべて平行で、長さもすべて等しくなります。
「対応する点を結ぶ線分がすべて平行で等しい」は平行移動だけの特徴です。回転移動や対称移動と見分けるときの決め手になるので、しっかり覚えましょう。
半径 3 cm、中心角 120∘ のおうぎ形の弧の長さと面積を求めなさい。
答え
弧の長さ 2π cm、面積 3π cm2
解説
おうぎ形の公式 ℓ=2πr×360a、S=πr2×360a を使います。中心角の割合は 360120=31 です。
弧の長さは
面積は
検算: S=21ℓr=21×2π×3=3π で一致します。まず中心角の割合を約分してから計算すると、ミスが減って速くなります。
半径 5 cm の円の周の長さと面積を求めなさい。円周率は π とします。
答え
周の長さ 10π cm、面積 25π cm2
解説
半径 r の円の周の長さは 2πr、面積は πr2 です。
周の長さは
面積は
小学校では円周率を 3.14 として計算しましたが、中学からは文字 π のまま答えます。π は数なので、5×2×π=10π のように、数を先に計算して π を後ろにつけて書くのがふつうです。面積の公式で「半径 × 半径」を「直径 × 直径」としないよう注意しましょう。
円 O の周上に点 A があり、点 A を接点とする円 O の接線 ℓ をひきました。直線 ℓ と半径 OA の間には、どんな関係がありますか。記号を使って表しなさい。
答え
ℓ⊥OA(接線 ℓ は半径 OA に垂直)
解説
円の接線には「接線は、接点を通る半径に垂直である」という大切な性質があります。したがって、答えは ℓ⊥OA です。
イメージで確かめてみましょう。もし ℓ が OA に垂直でなく斜めに交わっているとすると、ℓ は接点 A の近くで円の内側に入りこんでしまい、円と2点で交わってしまいます。「ただ1点で交わる(接する)」ためには、垂直でなければならないのです。
この性質のおかげで、円周上の点 A における接線は「点 A を通る、半直線 OA の垂線」として作図できます。接線の問題を見たら、まず接点と中心を結ぶのが定石です。
正方形 ABCD の対角線 AC、BD の交点を O とすると、正方形は △ABO、△BCO、△CDO、△DAO の4つの三角形に分けられます(頂点 A、B、C、D はこの順に並んでいます)。
(1) △ABO を、1回の回転移動で △CDO に重ねるには、どのように移動すればよいですか。
(2) △ABO を、1回の回転移動で △BCO に重ねるには、どのように移動すればよいですか。
答え
(1) 点 O を中心として 180∘ 回転移動する(点対称移動)
(2) 点 O を中心として 90∘ 回転移動する
解説
正方形の対角線は、それぞれの真ん中の点で垂直に交わり、交点 O から4つの頂点までの距離はすべて等しくなっています。つまり OA=OB=OC=OD です。
(1) △ABO を △CDO に重ねるには、A→C、B→D、O→O と対応させます。A と C は O について反対側の同じ距離にあり、B と D も同じです。したがって、点 O を中心に 180∘ 回転すればぴったり重なります。180∘ の回転移動は、特に点対称移動と呼ばれます。
(2) △ABO を △BCO に重ねるには、A→B、B→C、O→O と対応させます。対角線は垂直に交わっているので、∠AOB=90∘ です。したがって、点 O を中心に 90∘ 回転すれば重なります。
回転移動の問題では、「動かない点(回転の中心)はどこか」「対応する点と中心を結ぶ角は何度か」の2つを順に確かめるのがコツです。
直線 ℓ と、ℓ 上にない2点 A、B があります。ℓ 上にあって、2点 A、B から等しい距離にある点 P を作図で求める方法を説明しなさい。
答え
線分 AB の垂直二等分線を作図し、それと直線 ℓ との交点を P とする
解説
条件を1つずつ「作図のことば」に翻訳します。
まず「2点 A、B から等しい距離にある点」は、線分 AB の垂直二等分線上の点の集まりです。次に「ℓ 上にある」という条件を合わせると、求める点 P は、垂直二等分線と ℓ の両方の上にある点、つまり2つの直線の交点です。
作図の手順は次のとおりです。
1. 点 A を中心として、AB の半分より大きい半径の円をかく
2. 点 B を中心として、同じ半径の円をかく
3. 2つの円の交点を通る直線(線分 AB の垂直二等分線)をひく
4. この直線と ℓ との交点が、求める点 P
この点 P が条件を満たす理由も確認しましょう。P は垂直二等分線上にあるので PA=PB、そして ℓ 上の点でもあります。作図の応用問題では、「〜から等しい距離」ということばを見たら、垂直二等分線(2点から)か角の二等分線(2辺から)を思い浮かべましょう。
∠XOY の内部にあって、2辺 OX、OY から等しい距離にある点は、どんな線の上に集まりますか。また、その線を作図する手順を説明しなさい。
答え
∠XOY の二等分線の上に集まる。手順: O を中心とする円をかいて OX、OY との交点を A、B とし、A、B を中心とする等しい半径の円の交点 P と O を結ぶ
解説
点から直線までの距離は、その点から直線にひいた垂線の長さで測るのでした。∠XOY の内部の点のうち、2辺 OX、OY までの垂線の長さが等しい点の集まりが、ちょうど ∠XOY の二等分線になります。角の二等分線は、角をぴったり半分に折る折り目にあたるので、折って重なる2辺からの距離が等しくなるのは自然なことです。
作図の手順は次のとおりです。
1. 頂点 O を中心とする適当な半径の円をかき、辺 OX、OY との交点をそれぞれ A、B とする
2. A、B をそれぞれ中心として、等しい半径の円をかき、角の内部にできる交点を P とする
3. 半直線 OP をひく
この手順が正しい理由は、OA=OB(手順1の円の半径)かつ PA=PB(手順2の円の半径)なので、半直線 OP が角をちょうど半分に分けるからです。テストでは「等しい長さはコンパスの半径からくる」と一言そえると、説明が完全になります。
半径 8 cm、弧の長さ 6π cm のおうぎ形があります。
(1) このおうぎ形の中心角を求めなさい。
(2) このおうぎ形の面積を求めなさい。
答え
(1) 135∘
(2) 24π cm2
解説
(1) 中心角を a∘ とおいて、弧の長さの公式にあてはめます。
左辺を整理すると
両辺を 16π で割って
よって a=360×83=135 なので、中心角は 135∘ です。
(2) 面積の公式にあてはめます。
検算: S=21ℓr=21×6π×8=24π で一致します。実は、(1) を飛ばして S=21ℓr でいきなり面積を求めることもできます。弧の長さと半径がわかっているときは、この公式が最短ルートです。
1辺が 10 cm の正方形 ABCD があります(頂点はこの順に並んでいます)。頂点 B を中心とし、半径を 10 cm とする円をかくと、その円は頂点 A と頂点 C を通り、正方形の内部におうぎ形 BAC(中心角 90∘)ができます。正方形からこのおうぎ形を除いた部分の面積を求めなさい。
答え
100−25π cm2
解説
「全体から一部を引く」という方針で求めます。
正方形の面積は
おうぎ形 BAC は、中心が B、半径が 10 cm、中心角が正方形の角 ∠ABC=90∘ なので、その面積は
よって、求める面積は
検算しておきましょう。π はおよそ 3.14 なので 25π はおよそ 78.5 cm2、答えはおよそ 100−78.5=21.5 cm2 となり、正方形の面積より小さい正の値なので妥当です。100−25π はこれ以上計算できないので、この形のまま答えます。π を含む項と含まない項をまとめようとしないことが大切です。
半径 9 cm の円を、中心を通る半径で切り分けて、中心角がすべて 40∘ のおうぎ形に分けます。
(1) おうぎ形は何個できますか。
(2) おうぎ形1個の面積を求めなさい。
答え
(1) 9 個
(2) 9π cm2
解説
(1) 円の中心のまわりの角は 360∘ です。中心角 40∘ のおうぎ形で分けるので
より、9 個できます。
(2) おうぎ形の面積の公式にあてはめます。中心角の割合は 36040=91 なので
検算: おうぎ形 9 個の面積の合計は 9×9π=81π cm2 で、半径 9 cm の円の面積 π×92=81π cm2 とぴったり一致します。「分けたものを全部集めるともとに戻るか」という確かめは、割合の計算ミスを見つける強力な方法です。
1辺が 6 cm の正方形 ABCD があります(頂点はこの順に並んでいます)。頂点 A を中心とし B、D を通る半径 6 cm の円の弧と、頂点 C を中心とし B、D を通る半径 6 cm の円の弧を、どちらも正方形の内部にかきます。2つの弧で囲まれた、葉っぱの形をした部分について、次の問いに答えなさい。
(1) この部分の面積を求めなさい。
(2) この部分のまわりの長さを求めなさい。
答え
(1) 18π−36 cm2
(2) 6π cm
解説
(1) 葉っぱの形は、2つのおうぎ形(中心 A のおうぎ形 ABD と、中心 C のおうぎ形 CBD、どちらも中心角 90∘)が重なった部分です。ここで面積のたし引きを考えます。
おうぎ形 ABD とおうぎ形 CBD を合わせると、正方形全体を1回ずつおおったうえで、重なりの部分(葉っぱの形)だけを2回おおうことになります。つまり
が成り立ちます。おうぎ形1つの面積は
正方形の面積は 6×6=36 cm2 です。したがって、葉っぱの面積は
検算: 18π はおよそ 56.5 なので、面積はおよそ 20.5 cm2。正方形(36 cm2)の半分より少し大きいくらいで、図のイメージと合っています。
(2) まわりは、中心角 90∘ の弧2本でできています。弧1本の長さは
なので、まわりの長さは
「重なった部分 = 2つの和 − 全体」という考え方は、高校入試の面積問題で何度も使う重要な発想です。
弧の長さが 4π cm、面積が 20π cm2 のおうぎ形があります。このおうぎ形の半径と中心角を求めなさい。
答え
半径 10 cm、中心角 72∘
解説
半径も中心角もわからないときは、弧の長さと面積を結ぶ公式 S=21ℓr を使うのが定石です。
S=20π、ℓ=4π を代入すると
両辺を 2π で割って
よって半径は 10 cm です。
次に中心角を a∘ とおくと、弧の長さの公式から
よって a=360×51=72 なので、中心角は 72∘ です。
検算: 半径 10 cm、中心角 72∘ のおうぎ形の面積は π×102×36072=100π×51=20π cm2 で、問題の条件と一致します。S=21ℓr は「おうぎ形を細かく切って三角形とみなすと、底辺の合計が ℓ、高さが r」という見方からくる公式で、覚えておくと逆算の問題で大きな武器になります。
直線 ℓ と、ℓ について同じ側にある2点 A、B があります。ℓ 上に点 P をとり、AP+PB の長さがもっとも短くなるようにします。
(1) このような点 P を作図で求める方法を説明しなさい。
(2) その点 P で AP+PB が最短になる理由を説明しなさい。
答え
(1) 点 A を直線 ℓ について対称移動した点 A′ を作図し、線分 A′B と ℓ との交点を P とする
(2) 対称移動より AP=A′P なので AP+PB=A′P+PB となり、これが最短になるのは A′、P、B が一直線上に並ぶとき、つまり P が線分 A′B と ℓ の交点のときだから
解説
(1) 作図の手順は次のとおりです。
1. 点 A から直線 ℓ に垂線をひく(A を中心に ℓ と2点で交わる円をかき、その2交点を中心とする等しい半径の円の交点と A を結ぶ)。垂線と ℓ との交点を H とする
2. 垂線上に、ℓ について A と反対側に A′H=AH となる点 A′ をとる(コンパスで HA の長さを写し取る)。この A′ が、A を ℓ について対称移動した点である
3. 線分 A′B をひき、ℓ との交点を P とする
(2) なぜこの P で最短になるのかを考えます。A′ は A を ℓ について対称移動した点なので、ℓ は線分 AA′ の垂直二等分線です。垂直二等分線上の点は2点 A、A′ から等しい距離にあるので、ℓ 上のどんな点 Q をとっても
が成り立ちます。したがって
となり、「A から Q を経て B まで」の道のりは、「A′ から Q を経て B まで」の道のりと必ず等しくなります。A′ から B までの道のりがもっとも短いのは、まっすぐ進むとき、つまり Q が線分 A′B 上にあるときです。線分 A′B と ℓ の交点が P なので、Q=P のとき AP+PB=A′B となって最短になります。
「折れ線の最短は、対称移動でまっすぐにのばして考える」という発想は、高校入試で頻出の考え方です。対称移動が単なる図形の移動ではなく、問題を解く道具になる好例です。