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中1数学4

比例と反比例

関数の考え方、比例・反比例の式とグラフ、その利用を学びます。

関数と変数・変域

空の水そうに毎分 33 L ずつ水を入れると、11 分後には 33 L、22 分後には 66 L、55 分後には 1515 L の水がたまります。このように、時間が変わると水の量も変わります。いろいろな値をとる文字を変数といい、この例では時間 xx 分と水の量 yy L が変数です。

関数とは

ともなって変わる2つの変数 xxyy があって、xx の値を決めると、それに対応して yy の値がただ1つに決まるとき、「yyxx の関数である」といいます。

大切なのは「ただ1つに決まる」という部分です。水そうの例では、x=5x = 5 と決めれば y=15y = 15 とただ1つに決まるので、yyxx の関数です。一方、「自然数 xx の約数 yy」を考えると、x=6x = 6 のとき yy11223366 の4つもあって1つに決まらないので、yyxx の関数ではありません。

例題 1(関数かどうかの判断)

次のうち、yyxx の関数であるものはどれか答えよ。
(ア) 11 辺が xx cm の正方形の周の長さ yy cm
(イ) 身長 xx cm の人の体重 yy kg

解き方

(ア) 周の長さは y=4xy = 4x と表せます。xx の値を決めれば yy の値はただ1つに決まるので、yyxx の関数です。

(イ) 身長が同じ 160160 cm でも、体重は人によってさまざまで、yy の値が1つに決まりません。よって yyxx の関数ではありません。

答えは (ア) です。「式で表せるかどうか」ではなく、「yy がただ1つに決まるかどうか」で判断するのがポイントです。

変数のとりうる値の範囲を変域といい、不等号を使って表します。たとえば水そうの容量が 3030 L なら、水を入れられるのは 1010 分までなので、xx の変域は 0x100 \le x \le 10 と表せます。

変域の表し方

xxaa 以上」は xax \ge a、「aa 以下」は xax \le a(その数をふくむ)

xxaa より大きい」は x>ax > a、「aa 未満(aa より小さい)」は x<ax < a(その数をふくまない)

たとえば「xx2-2 以上 55 未満」は 2x<5-2 \le x < 5 と書きます。ふくむ・ふくまないの区別に注意しましょう。

比例

水そうの例の y=3xy = 3x のように、yyxx の関数で、y=axy = ax(aa00 でない定まった数)という式で表されるとき、「yyxx に比例する」といい、aa を比例定数といいます。

小学校では xxyy が正の数の場合だけを考えましたが、中学校では負の数もふくめて考えます。たとえば y=2xy = -2xx=3x = -3 のとき y=6y = 6 となり、これも比例です。

比例の式と性質

yyxx に比例するとき

y=ax(a は比例定数)y = ax \quad (a \text{ は比例定数})

xx の値が 22 倍、33 倍、…になると、yy の値も 22 倍、33 倍、…になる

x0x \ne 0 のとき、商 yx\dfrac{y}{x} の値はつねに一定で、比例定数 aa に等しい

例題 2(比例の式を求める)

yyxx に比例し、x=4x = 4 のとき y=12y = -12 である。yyxx の式で表せ。また、x=3x = -3 のときの yy の値を求めよ。

解き方

比例だから、式は y=axy = ax とおけます。x=4x = 4y=12y = -12 を代入すると

12=a×4-12 = a \times 4
a=3a = -3

よって y=3xy = -3x です。

x=3x = -3 のときの yy の値は

y=3×(3)=9y = -3 \times (-3) = 9

「比例とわかったら y=axy = ax とおき、1組の xxyy の値を代入して aa を求める」のが基本の手順です。

グラフをかくために、点の位置の表し方を確認します。横の数直線を xx 軸、縦の数直線を yy 軸といい、2つの軸の交点 O を原点といいます。点 A の位置は、xx 軸方向の値 33yy 軸方向の値 2-2 の組を使って A(3, 2)(3, \ -2) のように表し、これを点 A の座標といいます。順番は必ず(xx 座標, yy 座標)です。

比例のグラフ

y=axy = ax のグラフは、原点を通る直線になります。

a>0a > 0 のとき … 右上がりの直線(xx が増えると yy も増える)

a<0a < 0 のとき … 右下がりの直線(xx が増えると yy は減る)

グラフをかくときは、原点と、原点以外の通る点を1つ(y=2xy = 2x なら点 (1, 2)(1, \ 2) など)とり、その2点を直線で結びます。

例題 3(グラフから式を求める)

原点を通る直線が点 (2, 8)(2, \ -8) を通っている。この直線をグラフとする式を求めよ。

解き方

原点を通る直線だから、比例のグラフであり、式は y=axy = ax とおけます。

(2, 8)(2, \ -8) を通るので、x=2x = 2y=8y = -8 を代入して

8=a×2-8 = a \times 2
a=4a = -4

よって y=4xy = -4x です。比例定数が負なので、右下がりの直線になっていることとも合っています。

反比例

面積が 12 cm212 \ \text{cm}^2 の長方形で、縦の長さを xx cm、横の長さを yy cm とすると、xy=12xy = 12、つまり y=12xy = \dfrac{12}{x} という関係が成り立ちます。縦を 22 倍にすると横は 12\dfrac{1}{2} 倍になります。

このように、yyxx の関数で、y=axy = \dfrac{a}{x}(aa00 でない定まった数)という式で表されるとき、「yyxx に反比例する」といい、aa を比例定数といいます。反比例でも「比例定数」とよぶことに注意しましょう。

反比例の式と性質

yyxx に反比例するとき

y=ax(a は比例定数)y = \frac{a}{x} \quad (a \text{ は比例定数})

xx の値が 22 倍、33 倍、…になると、yy の値は 12\dfrac{1}{2} 倍、13\dfrac{1}{3} 倍、…になる

・積 xyxy の値はつねに一定で、比例定数 aa に等しい(xy=axy = a)

x=0x = 0 に対応する yy の値はない(00 でわることはできないため)

例題 4(反比例の式を求める)

yyxx に反比例し、x=6x = 6 のとき y=4y = -4 である。yyxx の式で表せ。また、x=3x = -3 のときの yy の値を求めよ。

解き方

反比例だから、式は y=axy = \dfrac{a}{x} とおけます。反比例では積 xyxy が比例定数 aa に等しいので

a=xy=6×(4)=24a = xy = 6 \times (-4) = -24

よって y=24xy = -\dfrac{24}{x} です。

x=3x = -3 のときの yy の値は

y=243=8y = -\frac{24}{-3} = 8

比例は「商 yx\dfrac{y}{x} が一定」、反比例は「積 xyxy が一定」。この対比で覚えると、式を求めるのが速くなります。

反比例 y=axy = \dfrac{a}{x} のグラフをかくには、通る点をいくつもとって、それらをなめらかな曲線で結びます。たとえば y=6xy = \dfrac{6}{x} なら、(1, 6)(1, \ 6)(2, 3)(2, \ 3)(3, 2)(3, \ 2)(6, 1)(6, \ 1)(1, 6)(-1, \ -6)(2, 3)(-2, \ -3)、…といった点を通ります。

反比例のグラフ(双曲線)

y=axy = \dfrac{a}{x} のグラフは、双曲線とよばれる、なめらかな2つの曲線になります。

a>0a > 0 のとき … 右上(x>0x > 0y>0y > 0)と左下(x<0x < 0y<0y < 0)の部分にできる

a<0a < 0 のとき … 左上(x<0x < 0y>0y > 0)と右下(x>0x > 0y<0y < 0)の部分にできる

・グラフは xx 軸にも yy 軸にも限りなく近づくが、決して交わらない

グラフが軸と交わらない理由も考えてみましょう。y=axy = \dfrac{a}{x}x=0x = 0 とすることはできず(00 でわれない)、また a0a \ne 0 なので y=0y = 0 になることもありません。だから、双曲線は yy 軸とも xx 軸とも交わらないのです。

比例と反比例の利用

比例と反比例は、身のまわりの問題を解く強力な道具になります。文章題では、次の手順で考えます。

1. ともなって変わる2つの量を見つけ、xxyy で表す
2. 比例か反比例か(それ以外か)を判断する
3. 式を作り、比例定数を求める
4. 式を使って、問われている値を求める

比例か反比例かの見分け方

・一方が 22 倍、33 倍になると、もう一方も 22 倍、33 倍になる → 比例(yx\dfrac{y}{x} が一定)

・一方が 22 倍、33 倍になると、もう一方は 12\dfrac{1}{2} 倍、13\dfrac{1}{3} 倍になる → 反比例(xyxy が一定)

「単価×個数=代金」のように積が一定なら反比例、「11 m あたりの重さ」のように割合が一定なら比例、と考えると見分けやすくなります。

例題 5(比例の利用)

同じ種類のくぎがたくさんある。このくぎ 3030 本の重さをはかったら 7272 g だった。くぎ全体の重さをはかったら 600600 g だったとき、くぎは全部で何本あるか。

解き方

くぎ xx 本の重さを yy g とすると、くぎ1本の重さは一定なので、yyxx に比例し、y=axy = ax とおけます。

x=30x = 30 のとき y=72y = 72 だから

72=a×3072 = a \times 30
a=7230=125a = \frac{72}{30} = \frac{12}{5}

よって y=125xy = \dfrac{12}{5}x です。y=600y = 600 を代入すると

600=125x600 = \frac{12}{5}x

両辺に 512\dfrac{5}{12} をかけて

x=600×512=250x = 600 \times \frac{5}{12} = 250

答えは 250250 本です。全部数えなくても、一部をはかれば全体がわかる。これが比例の考え方の便利なところです。

例題 6(反比例の利用)

毎分 66 L ずつ水を入れると 2020 分でいっぱいになる水そうがある。この水そうを 1515 分でいっぱいにするには、毎分何 L ずつ水を入れればよいか。

解き方

毎分 xx L ずつ入れて yy 分でいっぱいになるとします。水そうの容量は

6×20=120 (L)6 \times 20 = 120 \ \text{(L)}

で一定です。「毎分の水量×時間=容量」つまり xy=120xy = 120 なので、yyxx に反比例し

y=120xy = \frac{120}{x}

y=15y = 15 を代入すると

15=120x15 = \frac{120}{x}

両辺に xx をかけて 15x=12015x = 120、よって x=8x = 8

答えは毎分 88 L です。積(容量)が一定だから反比例、と最初に見抜けるかどうかがポイントです。

利用の問題では、変域にも注意しましょう。たとえば時間や長さは負の数になりませんし、水そうには容量の上限があります。式を作ったら、「xx はどの範囲を動けるのか」を確かめる習慣をつけると、グラフをかくときにも正確にかけます。

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