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中1数学3

1次方程式

等式の性質と移項を使って方程式を解き、文章題に応用します。

方程式と解

x+3=7x + 3 = 7 のように、等号「==」を使って2つの数量が等しいことを表した式を等式といいます。等式のうち、xx の値によって成り立ったり成り立たなかったりするものを方程式といいます。

方程式を成り立たせる文字の値を、その方程式の解といい、解を求めることを「方程式を解く」といいます。たとえば x+3=7x + 3 = 7x=4x = 4 を代入すると、左辺は 4+3=74 + 3 = 7 となって右辺と等しくなるので、44 はこの方程式の解です。x=5x = 5 を代入すると左辺は 88 になり右辺の 77 と等しくないので、55 は解ではありません。

方程式を解くときの土台になるのが、次の等式の性質です。等式は天びんがつり合っている状態にたとえられます。つり合った天びんの両方の皿に同じ重さのものをのせたり、同じ重さのものを取り除いたりしても、つり合いは保たれたままです。等式も同じで、両辺に同じ操作をするかぎり、等しい関係はくずれません。

等式の性質

A=BA = B ならば、次が成り立ちます。

1. 両辺に同じ数を加えてもよい: A+C=B+CA + C = B + C
2. 両辺から同じ数をひいてもよい: AC=BCA - C = B - C
3. 両辺に同じ数をかけてもよい: AC=BCAC = BC
4. 両辺を同じ数(00 以外)でわってもよい: AC=BC\dfrac{A}{C} = \dfrac{B}{C}

この性質を使って、方程式を「x=x = (数)」の形に変形していくのが、方程式を解くということです。

例題 1(等式の性質で解く)

等式の性質を使って、次の方程式を解け。
(1) x5=3x - 5 = 3
(2) x4=3\dfrac{x}{4} = 3

解き方

(1) 左辺を xx だけにするため、両辺に 55 を加えます(性質1)。

x5+5=3+5x - 5 + 5 = 3 + 5
x=8x = 8

(2) 左辺を xx だけにするため、両辺に 44 をかけます(性質3)。

x4×4=3×4\frac{x}{4} \times 4 = 3 \times 4
x=12x = 12

求めた値を元の方程式に代入して、両辺が等しくなるか確かめる習慣をつけましょう。(1)は 85=38 - 5 = 3、(2)は 12÷4=312 \div 4 = 3 で、どちらも成り立ちます。

1次方程式の解き方

x5=3x - 5 = 3 の両辺に 55 を加えると x=3+5x = 3 + 5 になりました。この結果をよく見ると、左辺にあった 5-5 が、符号が +5+5 に変わって右辺に移ったように見えます。このように、等式の一方の辺にある項を、符号を変えて他方の辺に移すことを移項といいます。

移項は等式の性質1・2を短く言い直したものなので、いつ使っても正しい変形です。移項を使うと、方程式を速く解けるようになります。

1次方程式を解く手順

1. かっこがあれば、分配法則でかっこをはずす
2. 係数に小数や分数があれば、両辺に同じ数をかけて係数を整数にする
3. xx をふくむ項を左辺に、数の項を右辺に移項する
4. 両辺をそれぞれ計算して ax=bax = b の形にする
5. 両辺を xx の係数 aa でわる

移項するときは符号を変えるのを忘れないこと。これがいちばん多いミスです。

例題 2(移項を使って解く)

方程式 4x+9=x64x + 9 = x - 6 を解け。

解き方

xx をふくむ項を左辺に、数の項を右辺に移項します。右辺の xxx-x となって左辺へ、左辺の +9+99-9 となって右辺へ移ります。

4xx=694x - x = -6 - 9

両辺をそれぞれ計算して

3x=153x = -15

両辺を 33 でわって

x=5x = -5

検算すると、左辺は 4×(5)+9=114 \times (-5) + 9 = -11、右辺は 56=11-5 - 6 = -11 で一致します。

かっこをふくむ方程式は、まず分配法則でかっこをはずします。たとえば 2(x3)=x+12(x - 3) = x + 1 は、2x6=x+12x - 6 = x + 1 としてから移項すれば、x=7x = 7 と解けます。

係数に小数をふくむ方程式は、両辺に 1010100100 をかけて、係数を整数に直してから解きます。たとえば 0.3x0.5=0.1x+0.70.3x - 0.5 = 0.1x + 0.7 は、両辺に 1010 をかけて 3x5=x+73x - 5 = x + 7 とすれば、2x=122x = 12 より x=6x = 6 です。

例題 3(分数をふくむ方程式)

方程式 x+23=3x+25\dfrac{x+2}{3} = \dfrac{3x+2}{5} を解け。

解き方

分母の 3355 の最小公倍数 1515 を両辺にかけて、分母をはらいます。

x+23×15=3x+25×15\frac{x+2}{3} \times 15 = \frac{3x+2}{5} \times 15
5(x+2)=3(3x+2)5(x+2) = 3(3x+2)

分配法則でかっこをはずして

5x+10=9x+65x + 10 = 9x + 6

移項して

5x9x=6105x - 9x = 6 - 10
4x=4-4x = -4

両辺を 4-4 でわって

x=1x = 1

分母をはらうとき、x+2x + 23x+23x + 2 のような分子全体にかっこをつけるのを忘れないようにしましょう。検算すると、左辺は 1+23=1\dfrac{1+2}{3} = 1、右辺は 3+25=1\dfrac{3+2}{5} = 1 で一致します。

比例式

2つの数量 aabb の割合を a:ba : b と表したものを比といい、ab\dfrac{a}{b} をその比の値といいます。たとえば 2:32 : 3 の比の値は 23\dfrac{2}{3} です。

a:b=c:da : b = c : d のように、2つの比が等しいことを表す式を比例式といいます。比例式が成り立つのは、2つの比の値が等しいとき、つまり ab=cd\dfrac{a}{b} = \dfrac{c}{d} のときです。この両辺に bdbd をかけると ad=bcad = bc が得られます。つまり、比例式では「外側どうしの積」と「内側どうしの積」が等しくなります。

比例式の性質

a:b=c:d ならば ad=bca : b = c : d \ \text{ならば} \ ad = bc

外側の項の積 adad と、内側の項の積 bcbc が等しい。この性質を使うと、比例式を1次方程式に直して解くことができます。

例題 4(比例式を解く)

(1) x:8=3:4x : 8 = 3 : 4 を満たす xx を求めよ。
(2) 酢とサラダ油を 3:53 : 5 の割合で混ぜてドレッシングを作る。酢を 60 mL 使うとき、サラダ油は何 mL 必要か。

解き方

(1) 比例式の性質より、外側の積と内側の積が等しいので

4x=8×34x = 8 \times 3
4x=244x = 24
x=6x = 6

6:86 : 8 を簡単にすると 3:43 : 4 になるので、確かに正しい答えです。

(2) サラダ油を xx mL とすると、酢とサラダ油の比が 3:53 : 5 だから

3:5=60:x3 : 5 = 60 : x

比例式の性質より

3x=5×603x = 5 \times 60
3x=3003x = 300
x=100x = 100

サラダ油は 100 mL 必要です。60:10060 : 1002020 でわると 3:53 : 5 になり、問題に合っています。

1次方程式の利用

方程式のいちばんの活躍の場は文章題です。わからない数量を xx とおき、問題文の中から「等しい2つの数量」を見つけて方程式を作れば、あとは計算で答えが求められます。算数のようにひらめきに頼らなくてよいのが、方程式の強みです。

文章題を解く手順

1. 何を xx とおくか決める(求めたい数量をおくのが基本)
2. 問題文の数量関係を整理し、等しい2つの数量を見つけて方程式を作る
3. 方程式を解く
4. 解が問題に適しているか確かめる(個数や人数が分数や負の数になっていないかなど)

最後の「解の確かめ」まで書いて、はじめて文章題の完全な答案になります。

例題 5(代金の問題)

1本 90 円のペンを何本かと、150 円のノートを1冊買ったところ、代金の合計は 600 円だった。ペンを何本買ったか。

解き方

ペンを xx 本買ったとします。ペンの代金は 90x90x 円、ノートの代金は 150150 円で、合計が 600600 円だから

90x+150=60090x + 150 = 600

150150 を右辺に移項して

90x=45090x = 450

両辺を 9090 でわって

x=5x = 5

55 本は本数として適しています。よって、ペンは 5 本です。検算すると 90×5+150=450+150=60090 \times 5 + 150 = 450 + 150 = 600 で、確かに合計 600 円になります。

例題 6(過不足の問題)

お菓子を子どもたちに配る。1人に3個ずつ配ると8個余り、1人に4個ずつ配ると4個足りない。子どもの人数とお菓子の個数を求めよ。

解き方

子どもの人数を xx 人とします。過不足の問題では、「お菓子の総数」という同じ数量を2通りに表すのがポイントです。

3個ずつ配ると8個余るので、お菓子の総数は 3x+83x + 8 個。
4個ずつ配ると4個足りないので、お菓子の総数は 4x44x - 4 個。

どちらも同じお菓子の総数だから

3x+8=4x43x + 8 = 4x - 4

移項して

3x4x=483x - 4x = -4 - 8
x=12-x = -12
x=12x = 12

子どもは 1212 人。お菓子は 3×12+8=443 \times 12 + 8 = 44 個です。確かめると、1212 人に4個ずつ配るには 4848 個必要で、4444 個では 44 個足りないので、問題に合っています。

「足りない」ときは総数からひく(4x44x - 4)ことに注意しましょう。4x+44x + 4 としてしまうミスがとても多い問題です。

速さの文章題では、「道のり == 速さ ×\times 時間」の関係を使います。追いかける問題では「2人の進んだ道のりが等しい」、出会う問題では「2人の道のりの和が全体の道のりに等しい」というように、等しい数量に注目して方程式を作ります。

また、解が求められても、それで終わりにしてはいけません。たとえば人数を求める問題で解が分数になったら、方程式の立て方か計算のどこかにまちがいがあります。解が問題の場面に適しているかを必ず確かめましょう。

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