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中1数学6

空間図形

立体の見方、直線や平面の位置関係、表面積と体積を学びます。

いろいろな立体

身のまわりには、箱・缶・ボールなど、いろいろな形の立体があります。この章では、立体を数学の目で分類し、その性質を調べていきます。まずは立体の名前と特徴を整理しましょう。

  • 角柱 … 2つの底面が合同な多角形で平行、側面がすべて長方形の立体。底面の形によって三角柱、四角柱、五角柱、…とよびます。

  • 円柱 … 2つの底面が合同な円で平行な立体。側面は曲面です。

  • 角錐(かくすい) … 底面が多角形で、側面がすべて三角形になっていて、1つの頂点に集まっている立体。三角錐、四角錐、…とよびます。

  • 円錐(えんすい) … 底面が円で、先がとがった立体。側面は曲面です。

角柱や角錐のように、平面だけで囲まれた立体を多面体といいます。面の数によって四面体、五面体、…とよびます。円柱や円錐は曲面をふくむので、多面体ではありません。

正多面体は5種類だけ

どの面もすべて合同な正多角形で、どの頂点にも同じ数の面が集まっている、へこみのない多面体を正多面体といいます。正多面体は、正四面体・正六面体(立方体)・正八面体・正十二面体・正二十面体の5種類しかありません。1つの頂点のまわりの角の大きさの合計が360°未満でなければ立体にならないため、これ以外の組み合わせは作れないのです。

角柱・角錐の面・辺・頂点の数は、底面の多角形に注目すると数えられます。丸暗記するのではなく、「底面が2つ(または1つ)+側面」という仕組みから自分で数えられるようにしましょう。

例題 1(面・辺・頂点の数)

五角柱の面の数、辺の数、頂点の数をそれぞれ求めなさい。

解き方

五角柱は、底面の五角形が上下に2つと、側面の長方形が5つあります。

面の数は 2+5=72 + 5 = 7 で、7つです。

辺は、上の底面に5本、下の底面に5本、上下を結ぶ側面の辺(立てた辺)が5本あるので、5×3=155 \times 3 = 15 で、15本です。

頂点は、上の底面に5個、下の底面に5個あるので、5×2=105 \times 2 = 10 で、10個です。

一般に、底面が nn 角形の角柱では、面は n+2n+2 個、辺は 3n3n 本、頂点は 2n2n 個になります。

直線と平面の位置関係・回転体

空間の中では、2つの直線の位置関係は平面の上より複雑になります。空間内の2直線には、次の3つの場合があります。

  • 交わる … 2直線が1点を共有する。

  • 平行である … 同じ平面上にあって、交わらない。

  • ねじれの位置にある … 交わらず、平行でもない。同じ平面上にない2直線の関係です。

ねじれの位置の見つけ方

ねじれの位置にある辺を探すときは、「交わる辺」と「平行な辺」を先に取り除き、残った辺が答え、と考えると数え落としがありません。空間では「交わらない=平行」とは限らないことが、平面との大きなちがいです。

例題 2(ねじれの位置)

直方体 ABCD-EFGH(四角形 ABCD が上の面、四角形 EFGH が下の面で、頂点 A の真下に E、B の真下に F、C の真下に G、D の真下に H がある)で、辺 AB とねじれの位置にある辺をすべて答えなさい。

解き方

直方体の12本の辺のうち、辺 AB 以外の11本を「交わる」「平行」「ねじれ」に分類します。

辺 AB と交わる辺は、頂点 A や B を共有する辺で、辺 AD、辺 BC、辺 AE、辺 BF の4本です。

辺 AB と平行な辺は、辺 DC、辺 EF、辺 HG の3本です。

残った辺が、ねじれの位置にある辺です。よって、辺 CG、辺 DH、辺 FG、辺 EH の4本です。

4+3+4=114 + 3 + 4 = 11 となり、AB 以外の11本すべてを分類できているか確かめると、数え落としを防げます。

直線と平面の位置関係には、「直線が平面上にある」「1点で交わる」「平行である」の3つの場合があります。直線が平面と交わり、その交点を通る平面上のどの直線とも垂直であるとき、直線と平面は垂直であるといいます。また、2つの平面の位置関係は「交わる」か「平行である」かのどちらかです。

次に、面や線を動かしてできる立体を考えます。角柱や円柱は、底面の図形を、それと垂直な方向に一定の距離だけ動かしてできた立体とみることができます。また、長方形や直角三角形などの平面図形を、1つの直線を軸として1回転させてできる立体を回転体といいます。

回転体

長方形を1辺を軸に1回転させると円柱、直角三角形を直角をはさむ1辺を軸に1回転させると円錐、半円を直径を軸に1回転させると球ができます。円柱や円錐の側面をつくる線分(回転させた図形の、軸から離れた側の辺)を母線といいます。回転体を回転の軸をふくむ平面で切ると、切り口は軸について線対称な図形になります。

立体の展開図と投影図

立体を辺にそって切り開いて平面に広げた図を展開図といいます。角柱の展開図は2つの底面と長方形の側面、円柱の展開図は2つの円と1つの長方形になります。円柱の側面の長方形の横の長さは、底面の円周の長さと等しくなります。ここが表面積の計算のカギです。

円錐の展開図は、底面の円と、側面を開いたおうぎ形になります。このおうぎ形の半径は円錐の母線の長さで、おうぎ形の弧の長さは底面の円周と等しくなります。この関係から、おうぎ形の中心角を求めることができます。

円錐の側面のおうぎ形の中心角

底面の半径 rr、母線の長さ RR の円錐の側面を開いたおうぎ形の中心角を a° とすると、弧の長さが底面の円周と等しいことから

2πR×a360=2πr2\pi R \times \frac{a}{360} = 2\pi r

これを整理すると

a=360×rRa = 360 \times \frac{r}{R}

「中心角は 360° の rR\dfrac{r}{R} 倍」と覚えておくと、すばやく求められます。

例題 3(円錐の展開図)

底面の半径が 3cm、母線の長さが 9cm の円錐がある。側面の展開図のおうぎ形の中心角を求めなさい。

解き方

おうぎ形の弧の長さは、底面の円周と等しいので

2π×3=6π (cm)2\pi \times 3 = 6\pi \ \text{(cm)}

半径 9cm の円の円周は 2π×9=18π2\pi \times 9 = 18\pi(cm)だから、おうぎ形は円全体の

6π18π=13\frac{6\pi}{18\pi} = \frac{1}{3}

にあたります。よって中心角は

360°×13=120°360° \times \frac{1}{3} = 120°

公式 a=360×rR=360×39=120a = 360 \times \dfrac{r}{R} = 360 \times \dfrac{3}{9} = 120 でも同じ答えになります。

立体を真正面から見た図を立面図、真上から見た図を平面図といい、この2つを組み合わせて立体を表した図を投影図といいます。たとえば円柱は、立面図が長方形、平面図が円になります。円錐は、立面図が三角形、平面図が円になります。立面図だけ、平面図だけでは立体が決まらないことがあるので、2つを組にして考えます。

立体の表面積と体積

立体のすべての面の面積の和を表面積、1つの底面の面積を底面積、側面全体の面積を側面積といいます。表面積は展開図で考えるのが基本です。角柱・円柱の側面は1つの長方形にまとめられ、その横の長さは底面の周の長さと等しくなります。

柱と錐の体積

底面積を SS、高さを hh とすると

角柱・円柱の体積 V=ShV = Sh

角錐・円錐の体積 V=13ShV = \dfrac{1}{3}Sh

錐(すい)の体積は、底面積と高さが同じ柱の体積のちょうど 13\dfrac{1}{3} です。実際に、円錐の容器に水を満たして円柱の容器に移すと、ちょうど3杯分で満たされます。「錐は 13\dfrac{1}{3}」を忘れないようにしましょう。

例題 4(円柱の体積と表面積)

底面の半径が 3cm、高さが 5cm の円柱の体積と表面積を求めなさい。

解き方

底面積は π×32=9π\pi \times 3^2 = 9\pi(cm²)なので、体積は

V=9π×5=45π (cm3)V = 9\pi \times 5 = 45\pi \ \text{(cm}^3\text{)}

表面積は展開図で考えます。側面の長方形は、縦が高さの 5cm、横が底面の円周 2π×3=6π2\pi \times 3 = 6\pi(cm)なので、側面積は

5×6π=30π (cm2)5 \times 6\pi = 30\pi \ \text{(cm}^2\text{)}

底面は上下に2つあるので、表面積は

9π×2+30π=18π+30π=48π (cm2)9\pi \times 2 + 30\pi = 18\pi + 30\pi = 48\pi \ \text{(cm}^2\text{)}

円錐の側面積

底面の半径 rr、母線の長さ RR の円錐の側面積は、おうぎ形の面積の公式(面積 =12×= \dfrac{1}{2} \times 弧の長さ ×\times 半径)から

12×2πr×R=πrR\frac{1}{2} \times 2\pi r \times R = \pi r R

つまり「円錐の側面積 =π×= \pi \times 母線 ×\times 底面の半径」です。中心角を求めなくても側面積が計算できる、とても便利な公式です。

例題 5(円錐の体積と表面積)

底面の半径が 4cm、高さが 3cm、母線の長さが 5cm の円錐の体積と表面積を求めなさい。

解き方

底面積は π×42=16π\pi \times 4^2 = 16\pi(cm²)。円錐の体積は柱の 13\dfrac{1}{3} だから

V=13×16π×3=16π (cm3)V = \frac{1}{3} \times 16\pi \times 3 = 16\pi \ \text{(cm}^3\text{)}

側面積は πrR=π×4×5=20π\pi r R = \pi \times 4 \times 5 = 20\pi(cm²)。底面は1つなので、表面積は

16π+20π=36π (cm2)16\pi + 20\pi = 36\pi \ \text{(cm}^2\text{)}

体積の計算では「高さ 3cm」、側面積の計算では「母線 5cm」を使います。高さと母線を取りちがえるミスがとても多いので注意しましょう。

球の体積と表面積

半径 rr の球の体積 VV と表面積 SS

V=43πr3,S=4πr2V = \frac{4}{3}\pi r^3, \quad S = 4\pi r^2

「身(み=3)の上に心配(4)ある(÷)ので参上(3乗)」(体積)、「心配(4)ある(r)2乗」(表面積)などの語呂合わせで覚える人も多い公式です。体積は r3r^3、表面積は r2r^2 と、次数がちがうことにも注目しましょう。

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