みんなの教科書GitHub

中1数学2

文字と式

文字を使った式の表し方、式の値、1次式の計算を学びます。

文字を使った式

1本 8080 円の鉛筆を 33 本買えば代金は 80×380 \times 3 円、55 本なら 80×580 \times 5 円です。では「何本買うかまだ決まっていない」ときはどう表せばよいでしょうか。本数を文字 xx で表せば、代金は 80×x80 \times x 円と、どんな本数の場合もまとめて1つの式で表せます。このように、いろいろな値をとる数量を文字で表すのが、この章のスタートです。

文字を使った式では、記号 ×\times÷\div を省略して、次のルールで簡潔に書く約束になっています。

積・商の表し方のルール

1. 乗法の記号 ×\times は省略する。 例: a×b=aba \times b = ab

2. 文字と数の積では、数を文字の前に書く。 例: x×3=3xx \times 3 = 3x

3. 1×a1 \times aaa(1)×a(-1) \times aa-a と書く(11 は省略する)

4. 同じ文字の積は、累乗の指数を使って書く。 例: a×a=a2a \times a = a^2

5. 除法の記号 ÷\div は使わず、分数の形で書く。 例: x÷5=x5x \div 5 = \dfrac{x}{5}

なぜ x×3x \times 33x3x と書くのでしょうか。x3x3 と書くと「エックス3」なのか「エックスの3乗?」なのか読みまちがえやすいからです。「数が先、文字が後」「文字はふつうアルファベット順」とそろえることで、誰が読んでも同じ意味に伝わる式になります。

また、(x+y)÷2(x+y) \div 2 のように、和や差を割るときは x+y2\dfrac{x+y}{2} と書きます。x+y2x + \dfrac{y}{2} とは別の式なので、かっこのついたまとまりを分子にのせることに注意しましょう。

例題 1(記号の省略)

次の式を、記号 ×\times÷\div を使わないで表しなさい。
(1) b×a×ab \times a \times a
(2) (xy)÷3(x - y) \div 3

解き方

(1) 同じ文字 aa の積は累乗で書き、文字はアルファベット順に並べます。

b×a×a=a2bb \times a \times a = a^2 b

(2) xyx - y をひとまとまりとして分子にのせます。

(xy)÷3=xy3(x - y) \div 3 = \frac{x - y}{3}

次に、身のまわりの数量を文字式で表す練習です。ことばの式(たとえば「代金 = 単価 ×\times 個数」)にあてはめて考えるのがコツです。

よく使う数量の表し方

代金: 1個 aa 円の品物を xx 個買うと axax

道のり・速さ・時間: 道のり = 速さ ×\times 時間。時速 aa km で tt 時間進むと道のりは atat km、xx km の道のりを時速 44 km で歩くと時間は x4\dfrac{x}{4} 時間

割合: xx 円の aa 割は a10x\dfrac{a}{10}x 円、xx 人の 77 % は 7100x\dfrac{7}{100}x

例題 2(数量を式で表す)

10001000 円を出して、1冊 aa 円のノートを 44 冊買ったときのおつりを、文字式で表しなさい。

解き方

おつりは「出した金額 − 代金」で求められます。代金は 1冊 aa 円が 44 冊分なので 4a4a 円。よっておつりは

(10004a) 円(1000 - 4a) \ 円

単位をつけて答えるとき、式が和や差の形なら (10004a)(1000-4a) 円のようにかっこをつけて書きます。

式の値(代入)

文字式の文字を数におきかえることを代入といい、代入して計算した結果を式の値といいます。たとえば 80x80x 円の xx33 を代入すれば 80×3=24080 \times 3 = 240 円と、具体的な場面の答えが求められます。文字式は「いつでも使える計算の型」で、代入はその型に実際の数をあてはめる操作だと考えましょう。

代入するときの注意

負の数を代入するときは、必ずかっこをつける。

例: x=4x = -4 のとき 3x=3×(4)=123x = 3 \times (-4) = -12

省略されていた ×\times の記号を復活させてから代入すると、計算ミスが減ります。

例題 3(式の値)

x=4x = -4 のとき、次の式の値を求めなさい。
(1) 2x+52x + 5
(2) x2x^2
(3) x2-x^2

解き方

(1) 2x2x2×x2 \times x のことなので、かっこをつけて代入します。

2×(4)+5=8+5=32 \times (-4) + 5 = -8 + 5 = -3

(2) x2x^2x×xx \times x のことです。

(4)2=(4)×(4)=16(-4)^2 = (-4) \times (-4) = 16

(3) x2-x^2 は「x2x^2 にマイナスをつけたもの」、つまり (x×x)-(x \times x) です。

(4)2=16-(-4)^2 = -16

(2) と (3) の違いに注意しましょう。(4)2=16(-4)^2 = 1642=16-4^2 = -16 は別のものです。どこまでが2乗されているのかを、かっこで確かめる習慣をつけると安全です。

1次式の計算

2x52x - 5 は、2x+(5)2x + (-5) という和の形とみることができます。このときの 2x2x5-5 を、この式の項といいます。2x2x のように文字が1つだけ掛けられている項を1次の項といい、その数の部分 22xx の係数といいます。1次の項と数の項だけでできた式が1次式です。

3x+5x3x + 5x のように文字の部分が同じ項は、1つの項にまとめることができます。xx33 個と xx55 個で合わせて xx88 個、と考えれば 3x+5x=8x3x + 5x = 8x です。これは分配法則 mx+nx=(m+n)xmx + nx = (m+n)x を使っていることにほかなりません。

項のまとめ方

文字の部分が同じ項は、係数どうしを計算して1つにまとめる。

mx+nx=(m+n)xmx + nx = (m + n)x

文字の項どうし、数の項どうしをそれぞれまとめる。3x3x55 のように文字の項と数の項は、これ以上まとめられない。

例題 4(1次式の加法・減法)

次の計算をしなさい。
(1) 4x7+2x+34x - 7 + 2x + 3
(2) (5a2)(3a6)(5a - 2) - (3a - 6)

解き方

(1) 文字の項どうし、数の項どうしをまとめます。

4x+2x7+3=6x44x + 2x - 7 + 3 = 6x - 4

(2) ひくときは、かっこの中の各項の符号を変えてかっこを外します。

(5a2)(3a6)=5a23a+6(5a - 2) - (3a - 6) = 5a - 2 - 3a + 6
=5a3a2+6=2a+4= 5a - 3a - 2 + 6 = 2a + 4

(3a6)-(3a - 6) の後ろの項 6-6 の符号を変え忘れて 6-6 のままにするのが、いちばん多いミスです。「かっこの前がマイナスなら、中の符号を全部変える」と覚えましょう。

次に、1次式と数の乗法・除法です。3(2x5)3(2x - 5) のような計算は、分配法則を使ってかっこの中のすべての項に掛けます。

3(2x5)=3×2x+3×(5)=6x153(2x - 5) = 3 \times 2x + 3 \times (-5) = 6x - 15

除法は、分数の形にするか、わる数の逆数を掛けて計算します。たとえば

(8x6)÷2=8x62=4x3(8x - 6) \div 2 = \frac{8x - 6}{2} = 4x - 3

のように、すべての項を割ることに注意します。8x8x だけ割って 6-6 を割り忘れる、というミスがとても多いところです。

例題 5(数との乗除)

次の計算をしなさい。
(1) 2(4x3)-2(4x - 3)
(2) (10a+15)÷5(10a + 15) \div 5

解き方

(1) 分配法則で 2-2 を両方の項に掛けます。符号に注意して

2×4x+(2)×(3)=8x+6-2 \times 4x + (-2) \times (-3) = -8x + 6

(2) 両方の項を 55 で割ります。

10a5+155=2a+3\frac{10a}{5} + \frac{15}{5} = 2a + 3

答えが出たら、逆の計算(展開なら割り算、割り算なら掛け算)で元に戻るか確かめると、検算になります。実際 5(2a+3)=10a+155(2a+3) = 10a+15 で元に戻ります。

関係を表す式

文字式を使うと、数量そのものだけでなく、数量の間の関係も式で表せます。

等しい関係は、等号 == を使った等式で表します。たとえば「1個 aa 円のりんご 33 個の代金は 600600 円だった」という関係は 3a=6003a = 600 と書けます。等号の左側の式を左辺、右側の式を右辺、あわせて両辺といいます。

大小の関係は、不等号を使った不等式で表します。「xx55 以上」は x5x \ge 5、「xx55 以下」は x5x \le 5、「xx55 より大きい」は x>5x > 5、「xx55 未満(55 より小さい)」は x<5x < 5 です。

「以上・以下」はその数をふくみ、「より大きい・未満」はその数をふくみません。この違いで不等号の種類が変わるので、問題文のことばを正確に読み取ることが大切です。

等式と不等式

等式: 等号 == で数量の等しい関係を表した式

不等式: 不等号 >><<\ge\le で数量の大小関係を表した式

aa 以上  a\to \ \ge aaa 以下  a\to \ \le aaa より大きい  >a\to \ > aaa 未満  <a\to \ < a

例題 6(関係を式で表す)

次の数量の関係を、等式または不等式で表しなさい。
(1) 1本 xx 円の花を 55 本買い、100100 円の箱に入れてもらったら、代金の合計は 800800 円だった。
(2) ある数 yy22 倍から 33 をひいた数は、1010 より小さい。

解き方

(1) 花の代金は 5x5x 円、箱代とあわせた合計は 5x+1005x + 100 円。これが 800800 円と等しいので

5x+100=8005x + 100 = 800

(2) yy22 倍から 33 をひいた数は 2y32y - 3。「1010 より小さい」は 1010 をふくまないので

2y3<102y - 3 < 10

関係を式にするときは、まず左辺と右辺にあたる数量をそれぞれ文字式で表し、最後にことばに合う記号(== か不等号か)で結ぶ、という順番で考えましょう。

この章の内容がむずかしいと感じたら

ChatGPTで質問Claudeで質問Geminiで質問

わからないところは遠慮なくAIに聞こう。Geminiはボタンを押すとプロンプトがコピーされるので、開いたら貼り付けてね。