文字を使った式
1本 円の鉛筆を 本買えば代金は 円、 本なら 円です。では「何本買うかまだ決まっていない」ときはどう表せばよいでしょうか。本数を文字 で表せば、代金は 円と、どんな本数の場合もまとめて1つの式で表せます。このように、いろいろな値をとる数量を文字で表すのが、この章のスタートです。
文字を使った式では、記号 や を省略して、次のルールで簡潔に書く約束になっています。
なぜ を と書くのでしょうか。 と書くと「エックス3」なのか「エックスの3乗?」なのか読みまちがえやすいからです。「数が先、文字が後」「文字はふつうアルファベット順」とそろえることで、誰が読んでも同じ意味に伝わる式になります。
また、 のように、和や差を割るときは と書きます。 とは別の式なので、かっこのついたまとまりを分子にのせることに注意しましょう。
次に、身のまわりの数量を文字式で表す練習です。ことばの式(たとえば「代金 = 単価 個数」)にあてはめて考えるのがコツです。
式の値(代入)
文字式の文字を数におきかえることを代入といい、代入して計算した結果を式の値といいます。たとえば 円の に を代入すれば 円と、具体的な場面の答えが求められます。文字式は「いつでも使える計算の型」で、代入はその型に実際の数をあてはめる操作だと考えましょう。
1次式の計算
式 は、 という和の形とみることができます。このときの と を、この式の項といいます。 のように文字が1つだけ掛けられている項を1次の項といい、その数の部分 を の係数といいます。1次の項と数の項だけでできた式が1次式です。
のように文字の部分が同じ項は、1つの項にまとめることができます。 が 個と が 個で合わせて が 個、と考えれば です。これは分配法則 を使っていることにほかなりません。
次に、1次式と数の乗法・除法です。 のような計算は、分配法則を使ってかっこの中のすべての項に掛けます。
除法は、分数の形にするか、わる数の逆数を掛けて計算します。たとえば
のように、すべての項を割ることに注意します。 だけ割って を割り忘れる、というミスがとても多いところです。
関係を表す式
文字式を使うと、数量そのものだけでなく、数量の間の関係も式で表せます。
等しい関係は、等号 を使った等式で表します。たとえば「1個 円のりんご 個の代金は 円だった」という関係は と書けます。等号の左側の式を左辺、右側の式を右辺、あわせて両辺といいます。
大小の関係は、不等号を使った不等式で表します。「 は 以上」は 、「 は 以下」は 、「 は より大きい」は 、「 は 未満( より小さい)」は です。
「以上・以下」はその数をふくみ、「より大きい・未満」はその数をふくみません。この違いで不等号の種類が変わるので、問題文のことばを正確に読み取ることが大切です。