正負の数と数直線
「気温が ℃より ℃低い」「海面より m 低い土地」のように、 より小さい量を表すには、これまでの数だけでは足りません。そこで、 より小さい数を (マイナス3)のように「」の符号をつけて表します。このような数を負の数といい、 より大きい数を正の数といいます。正の数は のように「」をつけて表すこともあります。
は正の数でも負の数でもない、ちょうど境目の数です。また、整数は「負の整数、、正の整数(自然数)」の3つに分けられます。
正負の数は、数直線の上に表すと様子がよくわかります。数直線では、(原点)の右側に正の数、左側に負の数が並び、右にある数ほど大きい数です。
たとえば は より左にあるので、 です。「 のほうが より大きいから のほうが大きい」と考えてしまうミスがとても多いので、迷ったら必ず数直線を思いうかべましょう。
加法と減法
正負の数のたし算(加法)は、数直線の上の移動で考えるとしくみがわかります。正の数をたすことは右への移動、負の数をたすことは左への移動です。たとえば は、 から左へ 進むので になります。この考え方を整理すると、次のルールにまとまります。
ひき算(減法)は、新しく計算方法を覚える必要はありません。ひく数の符号を変えて、加法に直せばよいのです。
なぜこうしてよいのでしょうか。「 をひく」とは「 少ない状態との差を求める」ことで、数直線では左へ進む操作の逆、つまり右へ 進むことになるからです。「ひくことは、符号を変えてたすことと同じ」と覚えましょう。
加法と減法が混じった式は、すべて加法に直すと、 のように加法だけの式になります。このとき 、、 をこの式の項といいます。かっこと加法の記号を省いて
と書き、正の項どうし・負の項どうしをまとめて計算すると速くて確実です。
乗法と除法
かけ算(乗法)の符号のルールを考えてみましょう。 は「 を 個集める」ことなので です。では はどうなるでしょうか。、、、 と、かける数が 減るごとに答えは ずつ増えています。この規則が続くと考えると、、 となり、「負 負 = 正」が自然に導かれます。
同じ数をいくつかかけ合わせたものを累乗といい、 は と書きます。右上の小さい数(指数)は、かけ合わせた個数を表します。
ここで注意したいのが と のちがいです。
は「 に をつけたもの」で、2乗されるのは だけです。かっこがどこまでかかっているかを必ず確認しましょう。
わり算(除法)は、わる数の逆数をかける乗法に直すことができます。逆数とは、かけて になる数のことで、 の逆数は です(符号はそのまま、分母と分子を入れかえる)。
分数のわり算が出てきたら、逆数のかけ算に直すのが基本です。
四則の混じった計算と正負の数の利用
加減乗除の4つの計算をまとめて四則といいます。四則やかっこ、累乗が混じった式は、計算する順番が決まっています。順番をまちがえると答えが変わってしまうので、次の順序を必ず守りましょう。
1. 累乗・かっこの中を先に計算する
2. 次に乗法・除法を計算する
3. 最後に加法・減法を計算する
正負の数は、計算のくふうだけでなく、身のまわりの量を表すのにも役立ちます。代表的なのが平均の計算です。基準の値を決めて、それより大きい分を 、小さい分を で表すと、
として求められます。大きな数をそのまま全部たすより、ずっと計算が楽になります。