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中2数学2

連立方程式

加減法・代入法による解き方と、文章題への応用を学びます。

連立方程式とその解

x+y=6x + y = 6 のように、2つの文字をふくむ1次方程式を 二元一次方程式 といいます。この方程式を成り立たせる xxyy の値の組は、(x,y)=(1,5)(x, y) = (1, 5)(2,4)(2, 4)(3,3)(3, 3)、… のように無数にあります。1年生で学んだ1次方程式(3x+2=83x + 2 = 8 など)は解がただ1つに決まりましたが、文字が2つになると、式が1本だけでは値が決まらないのです。

そこで、もう1本の方程式を組み合わせてみましょう。

{x+y=6xy=2\begin{cases} x + y = 6 \\ x - y = 2 \end{cases}

x+y=6x + y = 6 を満たす組のうち、xy=2x - y = 2 も同時に満たすのは (x,y)=(4,2)(x, y) = (4, 2) だけです。このように、2つ以上の方程式を組にしたものを 連立方程式 といい、どの方程式も同時に成り立たせる文字の値の組を、その連立方程式の 解 といいます。

連立方程式の解

連立方程式の解とは、組にしたどちらの方程式も同時に成り立たせる xxyy の値の組のこと。

ある値の組が解かどうかは、両方の式に代入して、両方とも成り立つかを確かめればわかります。片方しか成り立たない組は解ではありません。

例題 1(解かどうかの判定)

(x,y)=(2,3)(x, y) = (2, 3) は、連立方程式
${x+2y=83xy=3\begin{cases} x + 2y = 8 \\ 3x - y = 3 \end{cases}$
の解といえるか。

解き方

両方の式に x=2x = 2y=3y = 3 を代入して確かめます。

1つめの式: 左辺 =2+2×3=2+6=8= 2 + 2 \times 3 = 2 + 6 = 8 となり、右辺 88 と一致します。

2つめの式: 左辺 =3×23=63=3= 3 \times 2 - 3 = 6 - 3 = 3 となり、右辺 33 と一致します。

どちらの式も成り立つので、(x,y)=(2,3)(x, y) = (2, 3) はこの連立方程式の解といえます。もし片方の式しか成り立たなければ、解とはいえません。

加減法(係数をそろえて消去する)

連立方程式を解く基本方針は、「文字を1つ消して、1年生で学んだ1次方程式にもどす」ことです。文字を消すことを 消去する といいます。2つの式をたしたりひいたりして1つの文字を消去する方法を 加減法 といいます。

たとえば x+y=9x + y = 9xy=3x - y = 3 では、yy の係数が +1+11-1 です。2つの式をたすと yy の項が +yy=0+y - y = 0 となって消え、xx だけの方程式が残ります。

加減法の手順

1. 消したい文字の係数の絶対値をそろえる(必要なら式の両辺を何倍かする)
2. 係数の符号が異なるなら2つの式をたす、同じなら一方から他方をひく
3. 残った1つの文字について方程式を解く
4. 求めた値をどちらかの式に代入して、もう1つの文字の値を求める
5. 解を元の2つの式に代入して検算する

例題 2(そのままたして消去)

次の連立方程式を解け。
${x+y=9xy=3\begin{cases} x + y = 9 \\ x - y = 3 \end{cases}$

解き方

yy の係数が +1+11-1 なので、2つの式をそのままたすと yy が消去できます。

(x+y)+(xy)=9+3(x + y) + (x - y) = 9 + 3
2x=122x = 12
x=6x = 6

x=6x = 6 を1つめの式 x+y=9x + y = 9 に代入すると

6+y=9y=36 + y = 9 \qquad y = 3

よって解は x=6x = 6y=3y = 3 です。

検算: 6+3=96 + 3 = 963=36 - 3 = 3 でどちらの式も成り立ちます。

例題 3(一方の式を何倍かして係数をそろえる)

次の連立方程式を解け。
${2x+3y=134xy=5\begin{cases} 2x + 3y = 13 \\ 4x - y = 5 \end{cases}$

解き方

このままでは、どちらの文字も係数の絶対値がそろっていません。2つめの式の両辺を 33 倍すると、yy の係数が 3-3 になり、1つめの式の +3+3 とそろいます。

4xy=512x3y=154x - y = 5 \quad \to \quad 12x - 3y = 15

1つめの式とたすと、yy が消去できます。

(2x+3y)+(12x3y)=13+15(2x + 3y) + (12x - 3y) = 13 + 15
14x=2814x = 28
x=2x = 2

x=2x = 24xy=54x - y = 5 に代入して

8y=5y=38 - y = 5 \qquad y = 3

よって解は x=2x = 2y=3y = 3 です。

検算: 2×2+3×3=4+9=132 \times 2 + 3 \times 3 = 4 + 9 = 134×23=83=54 \times 2 - 3 = 8 - 3 = 5 でどちらも成り立ちます。式を何倍かするときは、右辺(数の項)にも忘れずに同じ数を掛けるのがポイントです。

どちらの式もそのままでは係数がそろわないときは、両方の式を何倍かします。たとえば

{3x+4y=105x+6y=16\begin{cases} 3x + 4y = 10 \\ 5x + 6y = 16 \end{cases}

では、yy の係数 4466 の最小公倍数 1212 にそろえます。1つめの式を 33 倍、2つめの式を 22 倍すると 9x+12y=309x + 12y = 3010x+12y=3210x + 12y = 32 となり、下の式から上の式をひくと x=2x = 2、これを代入して y=1y = 1 が求められます。「最小公倍数にそろえる」と計算がいちばん楽になります。

代入法と、くふうが必要な連立方程式

y=2x1y = 2x - 1 のように、一方の式が「y=y = \cdots」や「x=x = \cdots」の形になっているときは、その式をもう一方の式に 代入 して文字を消去すると速く解けます。この方法を 代入法 といいます。加減法も代入法も「文字を1つ消す」という目的は同じで、式の形を見て使いやすい方を選べばよいのです。

代入法の手順

1. 一方の式を「y=y = \cdots」(または「x=x = \cdots」)の形にする
2. それをもう一方の式に代入して、1つの文字だけの方程式にする
3. その方程式を解き、求めた値を「y=y = \cdots」の式に代入してもう1つの値を求める

代入するときは、式全体にかっこをつけて代入すると符号ミスを防げます。

例題 4(代入法)

次の連立方程式を解け。
${y=x+12x+y=7\begin{cases} y = x + 1 \\ 2x + y = 7 \end{cases}$

解き方

1つめの式が「y=y = \cdots」の形なので、2つめの式の yyx+1x + 1 を代入します。

2x+(x+1)=72x + (x + 1) = 7
3x+1=73x + 1 = 7
3x=6x=23x = 6 \qquad x = 2

x=2x = 2y=x+1y = x + 1 に代入して

y=2+1=3y = 2 + 1 = 3

よって解は x=2x = 2y=3y = 3 です。

検算: 3=2+13 = 2 + 12×2+3=72 \times 2 + 3 = 7 でどちらも成り立ちます。

式が複雑なときは、まず式を簡単な形に整理してから加減法・代入法を使います。

かっこがあるとき: 分配法則で展開して、同類項をまとめます。

係数に分数があるとき: 分母の最小公倍数を両辺に掛けて、分母をはらいます。

係数に小数があるとき: 両辺を 1010 倍や 100100 倍して、係数を整数にします。

どの場合も「両辺に同じ数を掛ける」ので、右辺にも忘れずに掛けることが大切です。

例題 5(分数・小数をふくむ連立方程式)

次の連立方程式を解け。
${x2+y3=40.1x+0.3y=1.5\begin{cases} \dfrac{x}{2} + \dfrac{y}{3} = 4 \\ 0.1x + 0.3y = 1.5 \end{cases}$

解き方

1つめの式は、分母 2233 の最小公倍数 66 を両辺に掛けて分母をはらいます。

3x+2y=243x + 2y = 24

2つめの式は、両辺を 1010 倍して小数をなくします。

x+3y=15x + 3y = 15

xx の係数をそろえるため、2つめの式を 33 倍すると 3x+9y=453x + 9y = 45。ここから1つめの式をひくと

(3x+9y)(3x+2y)=4524(3x + 9y) - (3x + 2y) = 45 - 24
7y=21y=37y = 21 \qquad y = 3

y=3y = 3x+3y=15x + 3y = 15 に代入して

x+9=15x=6x + 9 = 15 \qquad x = 6

よって解は x=6x = 6y=3y = 3 です。

検算は必ず「整理する前の元の式」で行います。62+33=3+1=4\dfrac{6}{2} + \dfrac{3}{3} = 3 + 1 = 40.1×6+0.3×3=0.6+0.9=1.50.1 \times 6 + 0.3 \times 3 = 0.6 + 0.9 = 1.5 でどちらも成り立ちます。

A = B = C 型の方程式

A=B=CA = B = C の形の方程式は、次のどの組み合わせで連立方程式にしてもかまいません。

{A=BA=C\begin{cases} A = B \\ A = C \end{cases} または {A=BB=C\begin{cases} A = B \\ B = C \end{cases} または {A=CB=C\begin{cases} A = C \\ B = C \end{cases}

CC が数だけのときは、「A=CA = CB=CB = C」の組にすると計算がいちばん簡単です。

例題 6(A = B = C 型)

方程式 x+y=3xy=8x + y = 3x - y = 8 を解け。

解き方

右端の 88 は数だけなので、「x+y=8x + y = 8」と「3xy=83x - y = 8」の2本の組にします。

{x+y=83xy=8\begin{cases} x + y = 8 \\ 3x - y = 8 \end{cases}

yy の係数が +1+11-1 なので、2つの式をたすと

4x=16x=44x = 16 \qquad x = 4

x=4x = 4x+y=8x + y = 8 に代入して

4+y=8y=44 + y = 8 \qquad y = 4

よって解は x=4x = 4y=4y = 4 です。

検算: x+y=4+4=8x + y = 4 + 4 = 83xy=124=83x - y = 12 - 4 = 8 となり、3つの式がすべて 88 で等しくなっています。

連立方程式の利用(文章題)

連立方程式のいちばんの出番は文章題です。求めたい数量が2つあるとき、それぞれを xxyy とおき、問題文から数量の関係を2つ見つけて式にすれば、あとは計算で答えが出せます。1つの文字だけで表そうとがんばるより、2つの文字を使った方が式を作りやすいことがたくさんあります。

文章題を解く手順

1. 求める数量(またはわかると答えが出せる数量)を xxyy とおく
2. 問題文から等しい関係を2つ見つけて、方程式を2本作る
3. 連立方程式を解く
4. 解が問題に適しているか(個数が負になっていないかなど)を確かめて答える

「代金なら(単価)×(個数)の合計」「速さなら道のりの合計と時間の合計」「割合なら xxaa % は a100x\dfrac{a}{100}x」のように、何と何が等しいのかを日本語で先に書き出すと式が立てやすくなります。

例題 7(代金の問題)

ノート2冊と鉛筆3本を買うと代金は390円、ノート1冊と鉛筆5本を買うと代金は370円である。ノート1冊、鉛筆1本の値段をそれぞれ求めよ。

解き方

ノート1冊を xx 円、鉛筆1本を yy 円とします。2回の買い物の代金からそれぞれ式を作ると

{2x+3y=390x+5y=370\begin{cases} 2x + 3y = 390 \\ x + 5y = 370 \end{cases}

2つめの式を 22 倍すると 2x+10y=7402x + 10y = 740。ここから1つめの式をひくと

(2x+10y)(2x+3y)=740390(2x + 10y) - (2x + 3y) = 740 - 390
7y=350y=507y = 350 \qquad y = 50

y=50y = 50x+5y=370x + 5y = 370 に代入して

x+250=370x=120x + 250 = 370 \qquad x = 120

ノート1冊120円、鉛筆1本50円です。値段はどちらも正の数なので問題に適しています。

検算: 2×120+3×50=240+150=3902 \times 120 + 3 \times 50 = 240 + 150 = 390 円、120+5×50=120+250=370120 + 5 \times 50 = 120 + 250 = 370 円で、どちらの買い物の代金とも一致します。

速さの問題では、「道のりの合計」と「時間の合計」でそれぞれ式を作るのが定石です。時間は (時間)=(道のり)(速さ)(\text{時間}) = \dfrac{(\text{道のり})}{(\text{速さ})} で表せるので、分数をふくむ式になったら分母をはらってから解きます。

割合の問題では、「昨年の人数を xxyy とおく」のように、増減の 基準になっている量 を文字でおくのがコツです。今年の人数をおいてしまうと「55 % 増えた」という関係が式にしにくくなります。単位(円、m、分、人)が式の左辺と右辺でそろっているかも必ず確認しましょう。

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