中2数学 三角形と四角形
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
次の二等辺三角形について、角の大きさを求めなさい。
(1) AB=AC の二等辺三角形 ABC で、頂角 ∠A=40∘ のときの底角 ∠B の大きさ
(2) AB=AC の二等辺三角形 ABC で、底角 ∠B=65∘ のときの頂角 ∠A の大きさ
答え
(1) ∠B=70∘
(2) ∠A=50∘
解説
二等辺三角形の2つの底角は等しいこと、三角形の内角の和は 180∘ であることを使います。
(1) ∠B=∠C(底角)だから、∠B+∠C=180∘−40∘=140∘ より
(2) ∠B=∠C=65∘ だから
検算として、(1) は 40∘+70∘+70∘=180∘、(2) は 50∘+65∘+65∘=180∘ となり、どちらも内角の和が 180∘ になっています。「頂角がわかれば、底角は 180° から頂角を引いて 2 で割る」と覚えておくと速いです。
2つの直角三角形について、次の各場合に、2つの三角形は必ず合同であるといえますか。いえる場合はその合同条件を答え、いえない場合は「いえない」と答えなさい。
(1) 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
(2) 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい
(3) 2つの鋭角がそれぞれ等しい
答え
(1) いえる(直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい)
(2) いえる(直角三角形の斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい)
(3) いえない
解説
直角三角形の合同条件は「斜辺と1つの鋭角」「斜辺と他の1辺」の2つです。
(1) 直角と1つの鋭角が等しければ、内角の和が 180∘ なので残りの鋭角も等しくなります。すると斜辺とその両端の角がそれぞれ等しいことになるので、必ず合同です。
(2) 直角三角形どうしを等しい辺で背中合わせに貼り合わせると、斜辺が等しいことから二等辺三角形ができ、底角が等しいことから鋭角が等しいとわかります。よって (1) に帰着でき、必ず合同です。
(3) 2つの鋭角が等しくても、辺の長さの情報が1つもありません。同じ形で大きさの違う直角三角形(たとえば3つの角が 90∘、60∘、30∘ の大小2つの三角形)が反例になるので、合同とはいえません。
合同条件には「辺の情報が少なくとも1つ必要」という点をおさえておきましょう。角の情報だけでは大きさが決まりません。
平行四辺形 ABCD で、∠A=110∘、AB=5 cm、BC=8 cm であり、対角線 AC と BD の交点を O とすると AC=12 cm である。次のものを求めなさい。
(1) ∠B と ∠C の大きさ
(2) 辺 CD と辺 AD の長さ
(3) 線分 AO の長さ
答え
(1) ∠B=70∘、∠C=110∘
(2) CD=5 cm、AD=8 cm
(3) AO=6 cm
解説
平行四辺形の3つの性質をそのまま使う問題です。
(1) AD∥BC で、∠A と ∠B は同側内角だから
対角は等しいから ∠C=∠A=110∘。
(2) 対辺はそれぞれ等しいから
(3) 対角線はそれぞれの中点で交わるから、O は AC の中点で
検算として、4つの内角の和は 110∘+70∘+110∘+70∘=360∘ となり、四角形の内角の和と一致します。「対辺・対角・対角線」の3点セットで覚えましょう。
四角形 ABCD が次の条件を満たすとき、必ず平行四辺形になるといえますか。いえる場合はその根拠となる条件を答え、いえない場合は「いえない」と答えなさい。
(1) AB∥DC、AB=DC
(2) AB=DC、AD=BC
(3) AB∥DC、AD=BC
答え
(1) いえる(1組の対辺が平行でその長さが等しい)
(2) いえる(2組の対辺がそれぞれ等しい)
(3) いえない
解説
平行四辺形になるための5つの条件に照らして判断します。
(1) 対辺 AB と DC について「平行」と「長さが等しい」の両方が成り立っているので、条件5「1組の対辺が平行で、その長さが等しい」にあてはまり、必ず平行四辺形になります。
(2) 条件2「2組の対辺がそれぞれ等しい」にあてはまるので、必ず平行四辺形になります。
(3) 「平行なのは AB と DC の組」なのに「長さが等しいのは AD と BC の組」で、組がそろっていません。AB∥DC で AD=BC となる四角形には、平行四辺形でない等脚台形(脚の長さが等しい台形)があるので、反例が存在し、平行四辺形になるとはいえません。
(3) のように「平行の組」と「等しい組」がずれているひっかけは定期テストの定番です。条件5は必ず同じ1組の対辺について両方が成り立つ必要があります。
AD∥BC の台形 ABCD がある。
(1) △ABC と面積が等しい三角形を1つ答えなさい。
(2) △ABD と面積が等しい三角形を1つ答えなさい。
答え
(1) △DBC
(2) △ACD
解説
「平行線の間にある、底辺が共通な三角形は面積が等しい」を使います。
(1) △ABC と △DBC は、底辺 BC が共通です。頂点 A と頂点 D はどちらも直線 BC に平行な直線 AD 上にあるので、高さ(平行線間の距離)が等しく
(2) △ABD と △ACD は、底辺 AD が共通です。頂点 B と頂点 C はどちらも直線 AD に平行な直線 BC 上にあるので、高さが等しく
「共通の底辺はどれか」「動かす頂点はどの平行線の上にあるか」の2つを確認するのが等積変形の手順です。底辺を平行線のどちら側にとるかで、2通りの組が見つかります。
AB=AC の二等辺三角形 ABC で、辺 AB 上に点 D、辺 AC 上に点 E を、AD=AE となるようにとる。このとき CD=BE であることを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(△ACD≡△ABE を示し、対応する辺として CD=BE を導く)。
解説
結論 CD=BE の2つの線分を、それぞれ辺にもつ三角形の合同を示す方針を立てます。CD は △ACD の辺、BE は △ABE の辺です。
【証明】 △ACD と △ABE において、
仮定より AC=AB …①
仮定より AD=AE …②
∠A は共通 …③
①、②、③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので
合同な図形の対応する辺は等しいから
【証明終】
証明を書くときは、「どの三角形とどの三角形か」を最初に宣言し、根拠(仮定・共通・定理)を1つずつ添えて等しいものを3つそろえ、合同条件を正確な言葉で述べる、という型を守りましょう。対応する頂点の順番(A→A、C→B、D→E)をそろえて書くことも大切です。
△ABC の辺 BC の中点を M とし、M から辺 AB、AC に垂線 MD、ME をひく(D は辺 AB 上、E は辺 AC 上の点)。MD=ME ならば、△ABC は AB=AC の二等辺三角形であることを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(△DBM≡△ECM から ∠B=∠C を示し、2つの角が等しい三角形は二等辺三角形であることを使う)。
解説
垂線が2本あるので直角三角形の合同条件が使える形です。∠B=∠C を示せば、「2つの角が等しい三角形は二等辺三角形」の定理で結論にたどりつけます。
【証明】 △DBM と △ECM において、
仮定より ∠BDM=∠CEM=90∘ …①
M は辺 BC の中点だから BM=CM …②
仮定より MD=ME …③
①、②、③より、直角三角形の斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので
合同な図形の対応する角は等しいから
2つの角が等しい三角形は二等辺三角形だから、△ABC は AB=AC の二等辺三角形である。 【証明終】
直角三角形 DBM、ECM の斜辺は、直角 ∠BDM、∠CEM に向かい合う辺、つまり BM、CM です。「どの辺が斜辺か」を図で確かめてから合同条件を選ぶのがミスを防ぐコツです。
平行四辺形 ABCD の対角線 BD 上に、BE=DF となる点 E、F をとる(E は B に近い側、F は D に近い側とする)。このとき AE=CF であることを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(△ABE≡△CDF を示し、対応する辺として AE=CF を導く)。
解説
AE をふくむ △ABE と、CF をふくむ △CDF の合同を目指します。平行四辺形の性質(対辺が等しい)と、平行線の錯角を材料にします。
【証明】 △ABE と △CDF において、
平行四辺形の対辺は等しいから AB=CD …①
仮定より BE=DF …②
AB∥DC より、平行線の錯角は等しいから ∠ABE=∠CDF …③
①、②、③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので
合同な図形の対応する辺は等しいから
【証明終】
③の錯角は、平行な2直線 AB、DC を対角線 BD が横切ってできる角 ∠ABD と ∠CDB のことです。平行四辺形の証明問題では、「対辺が等しい」「対角線が中点で交わる」「平行だから錯角が等しい」の3つが材料の定番です。なお、この図では AE∥CF もいえるので、四角形 AECF が平行四辺形になることも示せます。
平行四辺形 ABCD の辺 AD の中点を M、辺 BC の中点を N とする。このとき四角形 MBND は平行四辺形であることを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(MD∥BN かつ MD=BN を示し、「1組の対辺が平行でその長さが等しい」を使う)。
解説
四角形 MBND の対辺は「MB と ND」「BN と DM」の2組です。このうち BN と DM は、もとの平行四辺形の平行な辺 BC、AD の上にのっているので、条件5「1組の対辺が平行で、その長さが等しい」を目指すのが最短です。
【証明】 四角形 MBND において、
M は辺 AD 上、N は辺 BC 上の点で、平行四辺形 ABCD の対辺 AD、BC は平行だから
MD∥BN …①
平行四辺形の対辺は等しいから AD=BC。M、N はそれぞれ AD、BC の中点だから
すなわち MD=BN …②
①、②より、四角形 MBND は1組の対辺 MD、BN が平行でその長さが等しいから、平行四辺形である。 【証明終】
「半分どうしが等しい」ことをいうために、まず全体(AD=BC)が等しいことを述べるのがポイントです。この手の問題では、どの2辺が四角形の「対辺」なのか、頂点の順(M → B → N → D)をたどって確かめてから方針を決めましょう。
AB=AC、∠A=36∘ の二等辺三角形 ABC で、∠B の二等分線と辺 AC との交点を D とする。
(1) ∠BDC の大きさを求めなさい。
(2) △BCD が二等辺三角形であることを証明しなさい。
答え
(1) ∠BDC=72∘
(2) 証明は解説のとおり(∠BDC=∠BCD=72∘ より BC=BD)。
解説
(1) まず △ABC の底角を求めます。∠A=36∘ だから
BD は ∠ABC の二等分線だから
△BCD の内角の和より
(2)【証明】 (1) より ∠BDC=72∘、また ∠BCD=∠ACB=72∘ だから
2つの角が等しい三角形は二等辺三角形だから、△BCD は BC=BD の二等辺三角形である。 【証明終】
さらに △ABD でも ∠DAB=∠DBA=36∘ となるので DA=DB がいえます。頂角 36∘ の二等辺三角形は、底角の二等分線で「もとの三角形と同じ形の二等辺三角形」が現れる有名な図形で、入試でもよく出題されます。検算は △ABD の内角 36∘+36∘+108∘=180∘ で確認できます(∠ADB=180∘−72∘=108∘)。
AD∥BC の台形 ABCD の対角線 AC と BD の交点を O とする。このとき △ABO と △DCO の面積が等しいことを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(△ABC=△DBC から共通部分 △OBC を除く)。
解説
直接 △ABO と △DCO を比べるのは難しいので、「面積の等しい大きな三角形から、共通部分を取り除く」方針を立てます。
【証明】 △ABC と △DBC において、底辺 BC は共通である。
また、AD∥BC より、頂点 A、D から直線 BC までの距離(高さ)は等しい。
底辺と高さがそれぞれ等しいから
△ABC=△DBC …①
ここで、O は対角線の交点だから、△OBC は △ABC と △DBC の共通部分であり
△ABO=△ABC−△OBC …②
△DCO=△DBC−△OBC …③
①、②、③より
【証明終】
「等しいものから同じものを引いた残りは等しい」という単純な理屈ですが、答案では②、③のように引き算の式をきちんと書くことが大切です。台形の対角線がつくるこの面積の関係は、等積変形の代表例として覚えておきましょう。
△ABC の外側に、辺 AB を1辺とする正三角形 ABD と、辺 AC を1辺とする正三角形 ACE をつくる。このとき DC=BE であることを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(△ADC≡△ABE を示し、対応する辺として DC=BE を導く)。
解説
DC をふくむ △ADC と、BE をふくむ △ABE の合同を目指します。正三角形の定義(3辺が等しい)と、正三角形の1つの内角が 60∘ であることが材料です。間の角が「60∘ + 共通の角」という形で等しくなるのがこの問題の核心です。
【証明】 △ADC と △ABE において、
△ABD は正三角形だから AD=AB …①
△ACE は正三角形だから AC=AE …②
また、正三角形の1つの内角は 60∘ だから
よって ∠DAC=∠BAE …③
①、②、③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので
合同な図形の対応する辺は等しいから
【証明終】
角を「共通部分に同じ角度を足した和」として表すこの手法は、正三角形や正方形を図形の外側にはり付けるタイプの入試問題で繰り返し使われます。∠DAC と ∠BAE が、どちらも ∠BAC に 60∘ を加えた角であることを、式で明示するのが減点されない書き方です。
∠A=90∘、AB=AC の直角二等辺三角形 ABC がある。頂点 A を通り辺 BC と交わらない直線 ℓ をひき、B、C から ℓ に垂線 BD、CE をひく(D、E は ℓ 上の点)。
(1) △ABD≡△CAE を証明しなさい。
(2) DE=BD+CE であることを示しなさい。
答え
(1) 証明は解説のとおり(直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい)。
(2) DE=DA+AE=CE+BD より成り立つ。
解説
(1)【証明】 △ABD と △CAE において、
仮定より ∠ADB=∠CEA=90∘ …①
仮定より AB=CA …②
△ABD の内角の和より ∠ABD+∠BAD=180∘−90∘=90∘ …③
また、D、A、E は一直線 ℓ 上の点で、∠BAC=90∘ だから
これを④とする。③、④より、どちらも ∠BAD との和が 90∘ だから
∠ABD=∠CAE …⑤
①、②、⑤より、直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので
【証明終】
(2) (1) の合同で対応する辺は等しいから
D、A、E は一直線上にあり、A は D と E の間にあるから
よって DE=BD+CE が成り立ちます。
この問題の急所は⑤の角の等しさです。「同じ角(∠BAD)に足して 90∘ になる角どうしは等しい」という論法は、直角がからむ合同証明の最重要テクニックで、正方形の折り返しや座標の問題でも登場します。対応にも注意しましょう。BD に対応するのは AE であって CE ではありません(B→A、D→E の対応から読み取ります)。
四角形 ABCD がある(頂点 A、B、C、D はこの順に並んでいるものとする)。対角線 AC をひき、頂点 D を通り AC に平行な直線と、辺 BC を C の方へ延長した直線との交点を E とする。このとき、△ABE の面積は四角形 ABCD の面積と等しいことを証明しなさい。
答え
証明は解説のとおり(△ACD=△ACE を等積変形で示し、四角形 ABCD=△ABC+△ACD=△ABC+△ACE=△ABE を導く)。
解説
四角形を対角線 AC で2つの三角形に分け、片方の △ACD を、面積を変えずに △ACE に取りかえる(等積変形する)のが方針です。
【証明】 対角線 AC により、四角形 ABCD は △ABC と △ACD に分けられるから
(四角形 ABCD の面積) =△ABC+△ACD …①
△ACD と △ACE において、底辺 AC は共通である。
また、仮定より DE∥AC だから、頂点 D、E から直線 AC までの距離(高さ)は等しい。
底辺と高さがそれぞれ等しいから
△ACD=△ACE …②
E は辺 BC の延長上の点だから、B、C、E は一直線上にあり、△ABC と △ACE を合わせた図形は △ABE になる。よって
△ABE=△ABC+△ACE …③
①、②、③より
(四角形 ABCD の面積) =△ABC+△ACE=△ABE
【証明終】
これは「四角形を、面積を変えずに三角形に直す」作図の代表問題で、公立高校入試の頻出テーマです。手順は、(ア) 消したい頂点 D から対角線 AC に平行な直線をひく、(イ) 底辺の延長との交点 E をとる、(ウ) D を E に取りかえる、の3段階です。平行線をひく相手が「消したい頂点をはさむ2点を結んだ対角線」であることをおさえておきましょう。