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中3数学2

平方根

平方根の意味、根号を含む式の計算、有理化を学びます。

平方根の意味

2乗すると 99 になる数を考えてみましょう。32=93^2 = 9 ですが、(3)2=9(-3)^2 = 9 でもあります。このように、2乗すると aa になる数を、aa の平方根といいます。99 の平方根は 333-3 の2つです。

では、2乗すると 22 になる数はどうでしょうか。1.42=1.961.4^2 = 1.961.52=2.251.5^2 = 2.25 なので、その数は 1.41.41.51.5 の間にありますが、分数や有限の小数ではぴったり表せません。そこで、新しい記号 a\sqrt{\phantom{a}}(根号、「ルート」と読みます)を使って、2乗すると 22 になる正の数を 2\sqrt{2} と表します。

平方根のまとめ

正の数 aa の平方根は、正と負の2つあり、a\sqrt{a}a-\sqrt{a} と表す(まとめて ±a\pm\sqrt{a} と書く)。

00 の平方根は 00 だけである(0=0\sqrt{0} = 0)。

a>0a > 0 のとき (a)2=a(\sqrt{a})^2 = a(a)2=a(-\sqrt{a})^2 = a

a2=a\sqrt{a^2} = a(例: 25=52=5\sqrt{25} = \sqrt{5^2} = 5)

例題 1(平方根と根号の区別)

(1) 1616 の平方根を求めよ。
(2) 16\sqrt{16} の値を求めよ。

解き方

(1) 2乗すると 1616 になる数は 444-4 なので、1616 の平方根は ±4\pm 4 です。

(2) 16\sqrt{16} は「1616 の平方根のうち正の方」を表す記号なので、16=4\sqrt{16} = 4 です。

1616 の平方根」と聞かれたら答えは2つ、「16\sqrt{16}」と聞かれたら答えは正の1つだけ。この区別はテストで最もよく問われるポイントです。

平方根の大小

aabb が正の数のとき

a<ba < b ならば a<b\sqrt{a} < \sqrt{b}

大小を比べるときは、2乗して根号のない形にそろえて比べるとよい。たとえば 3310\sqrt{10} なら、3=93 = \sqrt{9} と直せば 9<10\sqrt{9} < \sqrt{10} より 3<103 < \sqrt{10} とわかる。

分数 mn\dfrac{m}{n}(mm は整数、nn00 でない整数)の形で表せる数を有理数、表せない数を無理数といいます。2\sqrt{2}3\sqrt{3}、円周率 π\pi は無理数です。一方、9=3\sqrt{9} = 3 のように根号が外れる数は有理数なので、「根号がついていれば無理数」とは限らない点に注意しましょう。

有理数を小数で表すと、14=0.25\dfrac{1}{4} = 0.25 のような有限小数か、13=0.333\dfrac{1}{3} = 0.333\cdots のように同じ数字の並びがくり返される循環小数になります。無理数は、2=1.41421356\sqrt{2} = 1.41421356\cdots のように、くり返しのない小数が限りなく続く数です。

根号を含む式の乗法・除法

根号を含む数どうしのかけ算・わり算には、便利な計算法則があります。たとえば 2×3\sqrt{2} \times \sqrt{3} を2乗してみると、(2×3)2=(2)2×(3)2=2×3=6(\sqrt{2} \times \sqrt{3})^2 = (\sqrt{2})^2 \times (\sqrt{3})^2 = 2 \times 3 = 6 となります。つまり 2×3\sqrt{2} \times \sqrt{3} は「2乗すると 66 になる正の数」なので、6\sqrt{6} と等しいのです。

根号を含む式の乗法・除法

aabb が正の数のとき

a×b=ab\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{ab}

ab=ab\dfrac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} = \sqrt{\dfrac{a}{b}}

a2b=ab\sqrt{a^2 b} = a\sqrt{b}(根号の中に2乗の因数があれば外に出せる)

例題 2($asqrt{b}$ の形への変形)

18\sqrt{18}aba\sqrt{b} の形に変形せよ。また、252\sqrt{5}a\sqrt{a} の形に直せ。

解き方

根号の中の 1818 を素因数分解すると 18=2×3218 = 2 \times 3^2 です。2乗の因数 323^2 を根号の外に出して

18=32×2=32\sqrt{18} = \sqrt{3^2 \times 2} = 3\sqrt{2}

逆に、根号の外の数は2乗して中に入れられます。2=42 = \sqrt{4} だから

25=4×5=202\sqrt{5} = \sqrt{4} \times \sqrt{5} = \sqrt{20}

根号の中はできるだけ小さい自然数にしておくのが答え方のルールです。素因数分解して2乗の因数を探しましょう。

かけ算では、先に aba\sqrt{b} の形に直してから計算すると、根号の中が小さいまま計算できてミスが減ります。たとえば

12×8=23×22=46\sqrt{12} \times \sqrt{8} = 2\sqrt{3} \times 2\sqrt{2} = 4\sqrt{6}

のように、根号の外どうし・中どうしをそれぞれかけます。

12\dfrac{1}{\sqrt{2}} のように分母に根号があると、値の見当がつけにくく、たし算・ひき算もしにくくなります。そこで、分母と分子に同じ数をかけて、分母に根号を含まない形に直します。これを分母を有理化するといいます。

例題 3(分母の有理化)

53\dfrac{5}{\sqrt{3}} の分母を有理化せよ。

解き方

分母が 3\sqrt{3} なので、分母と分子に 3\sqrt{3} をかけます。

53=5×33×3=533\frac{5}{\sqrt{3}} = \frac{5 \times \sqrt{3}}{\sqrt{3} \times \sqrt{3}} = \frac{5\sqrt{3}}{3}

分母と分子に同じ数をかけても、分数の値は変わりません。3×3=3\sqrt{3} \times \sqrt{3} = 3 となって、分母から根号が消えるのがポイントです。

根号を含む式の加法・減法と乗法公式

根号を含む式のたし算・ひき算は、文字式の同類項をまとめるのと同じ要領で計算します。2\sqrt{2} を文字 xx のように見て

32+52=(3+5)2=823\sqrt{2} + 5\sqrt{2} = (3+5)\sqrt{2} = 8\sqrt{2}

とまとめます。根号の中が違う項(2\sqrt{2}3\sqrt{3} など)は、これ以上まとめられません。

注意: よくある誤り

2+3\sqrt{2} + \sqrt{3}5\sqrt{5} としてはいけない!

実際、2+3=1.41+1.73=3.1\sqrt{2} + \sqrt{3} = 1.41\cdots + 1.73\cdots = 3.1\cdots ですが、5=2.23\sqrt{5} = 2.23\cdots なので明らかに違う数です。根号の中どうしをたしてよいのはかけ算(2×3=6\sqrt{2} \times \sqrt{3} = \sqrt{6})のときではなく、そもそもたし算に「中どうしをたす」規則はありません。

例題 4(根号の中をそろえてから計算)

12+27\sqrt{12} + \sqrt{27} を計算せよ。

解き方

見た目は根号の中が違いますが、aba\sqrt{b} の形に直すとそろいます。

12=22×3=23,27=32×3=33\sqrt{12} = \sqrt{2^2 \times 3} = 2\sqrt{3}, \quad \sqrt{27} = \sqrt{3^2 \times 3} = 3\sqrt{3}

よって

12+27=23+33=53\sqrt{12} + \sqrt{27} = 2\sqrt{3} + 3\sqrt{3} = 5\sqrt{3}

加法・減法では、まずすべての項を「根号の中が最小」の形に直すのが最初の一手です。

(5+2)(52)(\sqrt{5} + \sqrt{2})(\sqrt{5} - \sqrt{2}) のような式は、2年生までに学んだ乗法公式がそのまま使えます。

(x+a)(xa)=x2a2,(x+a)2=x2+2ax+a2(x+a)(x-a) = x^2 - a^2, \quad (x+a)^2 = x^2 + 2ax + a^2

xxaa に根号を含む数を当てはめて計算します。

例題 5(乗法公式の利用)

(1) (7+2)(72)(\sqrt{7}+2)(\sqrt{7}-2) を計算せよ。
(2) (53)2(\sqrt{5}-\sqrt{3})^2 を計算せよ。

解き方

(1) 和と差の積の公式 (x+a)(xa)=x2a2(x+a)(x-a) = x^2 - a^2 で、x=7x = \sqrt{7}a=2a = 2 とすると

(7+2)(72)=(7)222=74=3(\sqrt{7}+2)(\sqrt{7}-2) = (\sqrt{7})^2 - 2^2 = 7 - 4 = 3

(2) (xa)2=x22ax+a2(x-a)^2 = x^2 - 2ax + a^2 で、x=5x = \sqrt{5}a=3a = \sqrt{3} とすると

(53)2=(5)2253+(3)2=5215+3=8215(\sqrt{5}-\sqrt{3})^2 = (\sqrt{5})^2 - 2\sqrt{5}\sqrt{3} + (\sqrt{3})^2 = 5 - 2\sqrt{15} + 3 = 8 - 2\sqrt{15}

(5)2=5(\sqrt{5})^2 = 5 のように、根号のついた数は2乗すると根号が外れます。真ん中の項 253=2152\sqrt{5}\sqrt{3} = 2\sqrt{15} を忘れないようにしましょう。

平方根の利用

2=1.41421356\sqrt{2} = 1.41421356\cdots3=1.7320508\sqrt{3} = 1.7320508\cdots5=2.2360679\sqrt{5} = 2.2360679\cdots などの近似値は、およその大きさをつかむのに役立ちます。大きな数や小数の平方根も、aba\sqrt{b} の形に変形すれば、これらの近似値から計算できます。

例題 6(近似値の計算)

2=1.414\sqrt{2} = 1.414 として、200\sqrt{200} の値を求めよ。

解き方

200=100×2=102×2200 = 100 \times 2 = 10^2 \times 2 なので

200=102×2=102\sqrt{200} = \sqrt{10^2 \times 2} = 10\sqrt{2}

よって

200=10×1.414=14.14\sqrt{200} = 10 \times 1.414 = 14.14

根号の中から 1001001000010000 のような「1010 の偶数個の積」をくくり出すと、知っている近似値が使える形になります。

根号が外れて整数になる条件

A\sqrt{A} が整数になるのは、AA00 か、1,4,9,16,1, 4, 9, 16, \ldots のようなある整数の2乗(平方数)になるときである。

an\sqrt{an} の形が自然数になる nn を探す問題では、aa を素因数分解し、すべての素因数の指数が偶数になるように nn を決めるとよい。

例題 7(整数になる条件)

28n\sqrt{28n} が自然数となるような、最も小さい自然数 nn を求めよ。

解き方

2828 を素因数分解すると

28=22×728 = 2^2 \times 7

22 の指数は 22(偶数)ですが、77 の指数は 11(奇数)です。すべての指数を偶数にするには、77 を1個補えばよいので

n=7n = 7

確かめると、28×7=196=14228 \times 7 = 196 = 14^2 なので 196=14\sqrt{196} = 14 となり、自然数になります。

「素因数分解 → 指数が奇数の素因数を掛けて偶数にする」という手順は、この型の問題の定石です。

また、10\sqrt{10} のような無理数がどの整数の間にあるかは、平方数ではさんで調べます。9<10<169 < 10 < 16 より 9<10<16\sqrt{9} < \sqrt{10} < \sqrt{16}、つまり 3<10<43 < \sqrt{10} < 4 なので、10\sqrt{10}3344 の間の数だとわかります。この考え方は、n\sqrt{n} をはさむ不等式を満たす自然数 nn を数える入試問題でもよく使われます。

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