2次方程式とその解
のように、移項して整理すると「( の2次式)」の形になる方程式を、 についての2次方程式といいます。一般に、、、 を定数()として
の形に表せます。1次方程式との大きな違いは、 の項があることです。
方程式を成り立たせる の値を、その方程式の解といい、解をすべて求めることを「方程式を解く」といいます。たとえば に を代入すると となって成り立つので、 はこの方程式の解です。 も で成り立つので解です。このように、2次方程式の解はふつう2つあります。
まず、平方根の考えを使って解ける形から見ていきましょう。 という方程式は、「2乗すると になる数は何か」と読めます。2乗して になる数は の平方根、つまり と の2つでした。だから解は です。プラスとマイナスの両方が解になることを忘れないようにしましょう。
では、 のように、そのままでは の形になっていない方程式はどうすればよいでしょうか。実は、式を変形して の形を自分で作ることができます。
の を右辺に移項すると
ここで左辺を の形にしたいのですが、 なので、 が足りません。そこで両辺に を加えます。
これで平方根の考えが使えて
加える数 は、 の係数 の半分の を2乗した数です。このように の形に変形する方法を平方完成といい、次のセクションで学ぶ解の公式のもとになる、とても大切な考え方です。
因数分解による解き方
次に、多くの2次方程式をすばやく解ける、因数分解を使う方法を学びます。この方法の土台になるのは、次のとても単純な性質です。
2つの数 、 について、 ならば、 または です。なぜなら、 と がどちらも でなければ、その積が になることは絶対にないからです。「掛けて になるなら、少なくとも一方は 」ということですね。
左辺が のように2乗の形に因数分解できるときは、 から となり、解は1つだけになります。2次方程式の解はふつう2つですが、このように1つになる場合もあることを覚えておきましょう。
解の公式
の左辺は、掛けて 、足して になる整数が見つからないので、因数分解できません。こういうときも確実に解けるのが解の公式です。公式を丸暗記する前に、どうやって作られるのかを見ておきましょう。使うのは、さきほど学んだ平方完成です。
2次方程式 ()を平方完成で解いてみます。まず両辺を で割ります。
定数項を右辺に移項して
の係数 の半分 を2乗した を両辺に加えると
左辺は2乗の形になり、右辺は通分すると
平方根の考えを使って
を移項すれば、解の公式が得られます。
解の公式はどんな2次方程式にも使えますが、計算はやや大変です。まず因数分解を試して、できなければ解の公式、というのが実戦での使い分けです。なお、解の公式で解いたときに の中がちょうど平方数(、、、 など)になったら、その方程式は本当は因数分解でも解けた、というサインです。
2次方程式の利用
最後に、2次方程式を使って文章題を解きます。1次方程式のときと流れは同じですが、2次方程式では解が2つ出ることが多いので、「その解が問題に合っているか」を確かめる作業(解の吟味)が特に大切になります。たとえば、長さを求める問題で負の数の解が出たら、それは問題に合わないので捨てます。