中3数学 多項式(展開と因数分解)
答えと解説
答えが合っていても、解説を読んで「なぜそう解くのか」まで確認すると力がつきます。 解説を読んでもわからないときは、AIに質問してみましょう。
次の式を展開しなさい。
(1) 3x(2x−5)
(2) (x+2)(y−3)
答え
(1) 6x2−15x
(2) xy−3x+2y−6
解説
(1) 分配法則で、3x をかっこの中のすべての項に掛けます。
(2) (a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd の形で、4つの項をすべて掛け合わせます。
文字が違うので同類項はなく、これが答えです。「掛け忘れの項がないか」を、指で項をおさえながら確認するとミスが減ります。
次の式を展開しなさい。
(1) (x+2)(x+5)
(2) (x+4)2
(3) (x−3)2
(4) (x+8)(x−8)
答え
(1) x2+7x+10
(2) x2+8x+16
(3) x2−6x+9
(4) x2−64
解説
(1) 公式1 (x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab で、a=2、b=5。a+b=7、ab=10 なので
(2) 公式2 (x+a)2=x2+2ax+a2 で、a=4 とすると
(3) 公式3 (x−a)2=x2−2ax+a2 で、a=3 とすると
(4) 公式4(和と差の積)で、a=8 とすると
(2)(3) で真ん中の項 2ax を忘れて x2+a2 としてしまうのが最も多いミスです。「2乗、2倍、2乗」とリズムで覚えましょう。
次の式を因数分解しなさい。
(1) 6ax−9ay
(2) x2y+xy2
答え
(1) 3a(2x−3y)
(2) xy(x+y)
解説
共通因数をくくり出す問題です。
(1) 6ax=3a×2x、9ay=3a×3y なので、共通因数は 3a です。
(2) x2y=xy×x、xy2=xy×y なので、共通因数は xy です。
数の部分は最大公約数、文字の部分は共通する文字を「指数の小さい方」までくくり出します。3(2ax−3ay) のように文字のくくり忘れがないか、最後にかっこの中に共通因数が残っていないかを確認しましょう。
次の式を因数分解しなさい。
(1) x2+8x+15
(2) x2−9
(3) x2−10x+25
答え
(1) (x+3)(x+5)
(2) (x+3)(x−3)
(3) (x−5)2
解説
(1) 掛けて 15、足して 8 になる2数を探します。積も和も正なので、両方とも正の数です。15=1×15=3×5 のうち、和が 8 になるのは 3 と 5。よって
(2) 9=32 なので、x2−a2=(x+a)(x−a) の公式で
(3) 25=52、10x=2×5×x なので、x2−2ax+a2=(x−a)2 の形です。
(3) のように「定数項が2乗の形」で「真ん中がその数の2倍」なら平方の公式を疑いましょう。答えを展開して、もとの式に戻るか検算すると確実です。
次の式を因数分解しなさい。
(1) x2−x−20
(2) x2+12x+36
答え
(1) (x+4)(x−5)
(2) (x+6)2
解説
(1) 掛けて −20、足して −1 になる2数を探します。積が負なので2数は異符号で、和が負だから、絶対値の大きい方が負の数です。20=4×5 に注目すると、4+(−5)=−1、4×(−5)=−20 でぴったりです。よって
(2) 36=62、12x=2×6×x なので、x2+2ax+a2=(x+a)2 の形です。
(1) のような「x の係数が −1」の問題は符号ミスが起きやすいので、(x+4)(x−5)=x2−x−20 と展開して必ず検算しましょう。
(x+4)(x−4)−(x−2)(x+6) を計算しなさい。
答え
−4x−4
解説
それぞれのかっこを乗法公式で展開してから、同類項をまとめます。
前半は和と差の積の公式で
後半は公式1で、−2+6=4、(−2)×6=−12 だから
もとの式に戻すと
うしろのかっこをはずすとき、符号がすべて変わることに注意して
「ひく式のかっこをはずすときの符号の変え忘れ」が定期テストで最も多いミスです。展開した式を必ずかっこでくくってからはずす習慣をつけましょう。
次の式を展開しなさい。
(1) (2x+5)2
(2) (3x−2)(3x+4)
答え
(1) 4x2+20x+25
(2) 9x2+6x−8
解説
単項式 2x や 3x を1つのまとまりと見て公式を使います。
(1) 公式2で、x の部分を 2x、a の部分を 5 とすると
(2) 公式1で、x の部分を 3x と見ます。−2+4=2、(−2)×4=−8 なので
(2x)2=4x2、(3x)2=9x2 のように、係数も2乗されることに注意しましょう。2x2、3x2 とするのが典型的なミスです。
次の式を因数分解しなさい。
(1) 2x2−18
(2) 3ax2+12ax+12a
答え
(1) 2(x+3)(x−3)
(2) 3a(x+2)2
解説
「まず共通因数、次に公式」の2段階で因数分解します。
(1) 共通因数 2 をくくり出すと
かっこの中は x2−32 なので、和と差の積の公式で
(2) 共通因数 3a をくくり出すと
かっこの中は 4=22、4x=2×2×x なので平方の公式が使えて
2(x2−9) で止めてしまうと減点されます。「かっこの中がさらに因数分解できないか」を最後に必ず確認しましょう。
次の式を因数分解しなさい。
(1) (x+y)2−5(x+y)+6
(2) (a+b)2−16
答え
(1) (x+y−2)(x+y−3)
(2) (a+b+4)(a+b−4)
解説
同じまとまりを1つの文字におき換えます。
(1) x+y=A とおくと
掛けて 6、足して −5 になる2数は −2 と −3 なので
A を x+y に戻して
(2) a+b=A とおくと、16=42 なので和と差の積の公式で
A を a+b に戻して
おき換えの問題では「A をもとの式に戻し忘れる」ミスに注意しましょう。答えに A が残っていたら未完成です。
乗法公式や因数分解を利用して、次の値を求めなさい。
(1) 1022 と 98×102
(2) x=27、y=13 のときの x2−2xy+y2 の値
答え
(1) 1022=10404、 98×102=9996
(2) 196
解説
(1) 102=100+2 と見て、公式2を使います。
98×102 は、98=100−2、102=100+2 と見て、和と差の積の公式で
(2) そのまま代入すると計算が大変なので、先に因数分解します。
ここに x=27、y=13 を代入して
「式の値」の問題は、代入する前に式を簡単にできないか考えるのが鉄則です。そのまま代入すると 729−702+169=196 となり、同じ答えですが計算量が大きく違います。
連続する2つの奇数では、大きい方の2乗から小さい方の2乗をひいた差は8の倍数になります。このことを証明しなさい。
答え
整数 n を使って2つの奇数を 2n+1、2n+3 と表すと、差は 8(n+1) となり8の倍数である(証明は解説)。
解説
整数 n を使うと、連続する2つの奇数は 2n+1、2n+3 と表せます(小さい方が 2n+1)。
大きい方の2乗から小さい方の2乗をひくと
このまま展開してもよいですが、a2−b2=(a+b)(a−b) の因数分解を使うと計算が速くなります。a=2n+3、b=2n+1 として
和と差をそれぞれ計算すると
したがって
n+1 は整数なので、8(n+1) は8の倍数です。よって、連続する2つの奇数では、大きい方の2乗から小さい方の2乗をひいた差は8の倍数になります。
「8の倍数であることを示す」には、最後に必ず「8×(整数)」の形に変形し、「n+1 は整数だから」とひとこと書くことが大切です。具体例(52−32=16=8×2)で確かめると安心です。
次の式を因数分解しなさい。
(1) x2−y2−6y−9
(2) xy−x−y+1
答え
(1) (x+y+3)(x−y−3)
(2) (x−1)(y−1)
解説
(1) 4つの項をそのまま見ても公式は使えません。うしろの3項に注目して、−y2−6y−9=−(y2+6y+9) とまとめると
かっこの中は平方の公式で y2+6y+9=(y+3)2 だから
これは「2乗ひく2乗」の形なので、y+3 をひとまとまりと見て和と差の積の公式を使うと
(2) 4つの項を2つずつ組にします。前の2項から x を、うしろの2項から −1 をくくり出すと
共通因数 y−1 が現れるので、これをくくり出して
どちらも「項の組み合わせ方を工夫して、共通のまとまりや公式の形を作り出す」高校入試頻出のタイプです。(1) の検算は展開で、(x+y+3)(x−y−3)=x2−(y+3)2=x2−y2−6y−9 と確かめられます。
a+b=5、ab=3 のとき、次の式の値を求めなさい。
(1) a2+b2
(2) (a−b)2
答え
(1) 19
(2) 13
解説
a、b の値そのものは簡単な数にならないので、乗法公式を変形して a+b と ab だけで表すのがポイントです。
(1) 公式 (a+b)2=a2+2ab+b2 を変形すると
ここに a+b=5、ab=3 を代入して
(2) 公式 (a−b)2=a2−2ab+b2 で、a2+b2 の部分に (1) の結果を使うと
別の見方をすると、(a−b)2=(a+b)2−4ab=25−12=13 と一気に計算することもできます。「a2+b2 や (a−b)2 は、(a+b)2 から ab の項を調整して作る」という考え方は、高校入試の計算問題で非常によく使われます。
半径 r m の円形の池の周りに、幅 a m の道が池を囲むようについています。この道の面積を S m²、道のちょうど真ん中を通る円の周の長さを ℓ m とするとき、S=aℓ が成り立つことを証明しなさい。
答え
S=πa(2r+a)、ℓ=π(2r+a) より aℓ=πa(2r+a)=S(証明は解説)。
解説
S と ℓ をそれぞれ r と a の式で表し、両者を比べます。
【道の面積 S】
道は、半径 r+a の大きい円から半径 r の池(小さい円)を取り除いた部分です。
(r+a)2 を公式2で展開すると (r+a)2=r2+2ar+a2 なので
共通因数 a をくくり出して
【真ん中を通る円の周 ℓ】
道の真ん中を通る円の半径は、池の半径 r に道幅の半分 2a を加えた r+2a です。円周は「2π× 半径」だから
【比較】
$aℓ=a×π(2r+a)=πa(2r+a)=S$
したがって S=aℓ が成り立ちます。
「道の面積は、幅 × 真ん中を通る線の長さ」というこの結果は、円だけでなく長方形の周りの道でも成り立つ有名な性質です。展開と因数分解で2つの式が同じ形 πa(2r+a) にそろうことが、証明の核心です。